海の道・傀儡子

 

あやに、あやに、海の光の果ての、あやに、あやに、

蛭子はゆうやけの海に流木のように流される。

 

(スイジャクオペラ)『泥の海』の音楽家、高橋裕悠治、詩人の藤井貞和がこの企画に加わって、
淡路島に先祖を持つ富山妙子と、時代を遡り、南の海へ船出する。

 

〜ユートピアへのゆめ〜

はるかな遠い昔、東アジアの人々は陸の道と海の道とで結ばれていました。
大陸と半島と列島のあいだを島づたいに往き交う---
漁民、交易の商人、旅芸人、祈祷師やシャーマン、あるいは海賊やら、
そこではさまざまな文化が運ばれる道でもあったことでしょう。
しかしそれらは歴史の正史には見えてこないものなのです。
わずかに片鱗が残るものを手がかりとして、
見えない人の息吹きや心のそよぎ、魂の響きをさぐってみたいと思います。

 

[序]

絵あんどんと幻燈(slides)によるインスタレーション
海神信仰-民間信仰。海の彼方から来る神 夷-エビス神

[蛭子と傀儡子 HirukoとKugutsu]

蛭子神
古代神話、イザナギ、イザナミの不具の子「蛭子」は
捨て子として海に流された。
蛭子は光の輪となって和田岬を漂っていたとき漁師に発見された。
その蛭子を祀ることが西宮夷神社の起源という。

傀儡
「Kugutsu」はソグド語で人形という意味。西域より朝鮮半島を経て、
日本へ渡る。西宮神社の布教に木偶(でく)を操り、
淡路島に来たことから、
淡路人形芝居のはじまりとなる。

[荒ぶる海に 人と傀儡子 大航海時代から]

国を操り、人を踊らせる傀儡子たち。
中国大陸より渡った傀儡子、台湾の人形戯を使って
傀儡子と人が登場、ミックスメディアで表現。

[大連港・基隆港]

東インド会社の海図の上に、難民、移民、流民
黄色い豆粕、苦い砂糖 日本の植民地時代(油絵連作)

[海の女神 金媽祖と傀儡子]

難破船の漁民、移民、戦死者、ボートピープルの難民たちに捧げる
海への祈り 道教の海神信仰