陣取り合戦ポイント36・・(2006年11月18日)

今回のrekisanは「ポイント36」
これは6x6の36パネルを奪い合う散歩ゲームである。
まず、4チームに分かれ、散歩編でパネルの指定場所を回ってくる。一つのチームしか行かなかったパネルはそのチームがゲットする。他のチームと同じパネルを回っていたら、後半のクイズ編でそのチームとパネルを争奪することになる。どのチームも回っていなかったら、全チームで争奪クイズが行われる。
ゲットしたパネルが上下もしくは左右でつながっていたらそのつながったパネルの枚数がポイントとなる。 2枚つながっていたら2ポイント、3枚つながっていたら3ポイント。 一枚だけ独立していたら、それはポイントにならない。つまりゼロポイントである。ただし、斜めにつながっていてもそれはつながっているとは考えない。

16人の参加者は赤、青、黄色、緑の4チームに分かれていざ決戦に挑む。
今回私は赤チーム。よって赤チームの軌跡をレポートする。それは波乱万丈な人生のような山あり谷ありモラトリアム期間まで有りの物語である。
ゲームがスタートすると赤、黄、緑の3チームは早々にスタートした。青チームは計画を立ててからスタートするようだ。
赤チームは最寄の神宮前から渋谷に出て、井の頭線で下北沢に向かう。このコース取りには綿密な作戦が隠れている、
はずはなく、なぜ下北沢に向かったかその理由はすでに忘却されているほど「なんとなく」というのが理由であった。

下北沢に到着した赤チームは早速昼食タイムに入った。場所は広島風お好み焼きの「もみじ亭」である。 この店は結構有名らしい。何のポイントにもならないが、昼食に何を食べたかはこのゲームに重要であることは周知である。 私は胸を張りたいが浅草の「染太郎」でお好み焼きを食べた緑チームには負けたと思った。
このお好み焼き「もみじ亭」でしばし、話に盛り上がる赤チーム。 ひとしきり話題が出きったところで誰かが言った。

「ところで、料理出てくるの遅くない?」

この時点で店に入ってからすでに30分は軽く経っていた。さすがは名店、しっかりと作っているのだなあ。などと感心でき る状況にわれわれはない。これはチーム対抗パネル合戦なのだ。でもうまかったから許そう。

結局、赤チームはこの店で一時間を過ごし、下北沢から次の目的地下高井戸へ向かう。
ところで、36パネルの中に人形町柳屋のたい焼きという場所があった。今回この場所へ行ったチームはなかったが、その話題の中から、赤チームの一人が

「下高井戸にもうまいたい焼き屋がある」

と耳寄りなことを口にした。彼はこのあたりに詳しいいわゆるジモティーである。
「むむむっ」たい焼きは魅力的であるが、今はメンバー全員がお好み焼きで満腹状態である。 ともかく見に行くべし。ということになり、たい焼き屋「たつみや」へ向かう。お目当てのたい焼き屋さんは交番のある5差路の角にあった。 7〜8人の行列ができている。
「腹一杯なんだよなあ。どうしようか?」
と言いながら列に並んでいる赤チーム。すでに食欲中枢から発せられた電波信号により蠕動運動が行われ、胃の上部に たい焼きひとつ分の空間が生まれていたのである。
しばらく待って、たい焼きを一人ひとつづつ購入し、うまい、と、たい焼きに舌鼓を打ちながら、下高井戸駅へもどる。
見慣れぬ土地を歩きながら、うまい物を買い食いし、だらだら する。散歩の醍醐味だなあ。やはり散歩はこうでなくちゃ。
うんっ。何か違和感がする。そうだ、これはチーム対抗散歩合 戦であった。
ポイント36とアタック25の大きな違いは他チームの動きが わからないということである。アタック25は相手の動きがわ かり、それにより戦略を立て、他チームを出し抜くことが必要 なゲームである。よって、より積極的な且つ攻撃的な心理感情 が否応なく発生する。それに対してポイント36は他チームの 動きの情報が入らないため、これがチーム対抗であることを忘 れがちになるのだ。
それを思い出させる出来事が次の目的地である笹塚で起こる。 次のパネルは笹塚十号通り商店街。ここで赤チームと青チーム が遭遇したのである。スタート地点で綿密な計画を立てていた 青チームはその遅れをここで取り戻したのである。そのコース は赤チームとかぶっている。両チームはその後仲良く、しかし 、腹の内を探りながら、同じ電車で新宿へと向かう。
「どこ行くの?」両チームとも新宿で降りておいて、行くとこ ろは「高野フルーツパーラー」以外にはありえないにもかかわ らず、「さてねえ」などと見え透いたとぼけ方をする面々。そ う、これはチーム対抗戦なのだよ。 俄然両チームに戦闘意欲が涌いてくる。赤チームは予定通り、四谷3丁目にある綿松梅の店を覗き、(店の中に入れる雰囲気 ではないため、外から見ただけではあるが)ここから神楽坂、 日本橋経由、上野・浅草方面へ大遠征へと出るのであった。
しかし、上野・浅草方面はパネルが狭い地域に密集し、回りや すいために、競合が予想されて方面である。赤チームは青チー ムが西南地域に来ているのを知り、以外にどこも行ってないの ではないかと判断したのである。しかし、そこはすでに緑チー ムの牙城と化していたのであった。
一方青チームも赤チームとかぶる事を恐れ、北北西へと進路を取っていた。

こうして、3チームが三つ巴に近い戦いをしている最中、唯一 南東方面に進出した黄色チームは着々とパネルをゲットしてい たが、恵比寿でビール博物館でビールを飲み始め、ここで散歩 を終了していた。

再び集合地点に集まった各チームは自分たちの行ったパネルを 誇らしげに宣言していく。結果、どこともかぶらないコースを 選んだ黄色チームが、ビールの誘惑に負けながらもトップ。つ いで赤チームと重ならないように戦略を変えた青チームと激戦 が予想された地域にいち早く進出した緑チームがこれにつづき 、赤チームは前半青チームとかぶり、後半緑チームとかぶり、ポイン トゼロという結果であった。結果的に赤チームの大遠征は大失 敗に終わったのであった。

しかし、これでゲームは終わりではない。ここからが勝負のク イズ編がスタートする。はじめにどのチームも行っていないパ ネル争奪クイズが全チーム参加で行われた。その結果、緑、青 、黄色の3チームがどこが勝ってもおかしくないトップ争い。 その一方クイズでも惨敗し続けた赤チームはいまだゼロポイン トであった。
そして最後の決勝トーナメントクイズ合戦。ここからはパネルがかぶっ たチーム同士の争奪戦である。 ここから、眠れる獅子を装っていた赤チームの反撃が開始される。目を覚ました獅子はすごかった。怒涛のク イズ6問連続正解。勝負は一気に混沌の極地へと陥って行く。 この時点でどのチームにも勝利の可能性と敗北の可能性のせめ ぎ合いの不安定な立場に立っていた。
そして、7問連続正解を掛けて、赤チームが挑んだのは対緑チ ームである。緑チームはこの時点でもっともポイントが少ない 最下位候補筆頭であった。問題はゴルフボールの直径はと言う もの。僅差の回答の結果、パネルをゲットしたのは緑チームで あった。その差はわずか数ミリ。
これで緑チームは勢いに乗った。次の青チームとのクイズに勝利し、そして迎えた最後のパネルの最終問題。 それは黄色チームと緑チームの勝った方が優勝と言う、ドラマで もなかなかないようなシチュエーションである。 問題はこの日の備品である「金属製ざる」の重さはと言うもの。結果は数グラムの差で緑チームが勝った。
緑チームの執念 が、数ミリそして数グラムの薄氷な勝利を呼び、歓喜をもたら したのであった。

今回のゲームの結果は 優勝:緑チーム 準優勝:青・黄・赤チームと大混戦であった。 勝利チームの面々には副賞として「宴会で残ったお酒」が授与 された。 (副賞の図書カード買い忘れです。すみませんでした・・)

今回の写真は筆者デジカメ故障につき元帥氏のページから勝手にパクらせていただきました。この場をお借りして、許諾をいただきます。ありがとう。