傾山(大分県)

かたむきやま 標高1602m。

 祖母・傾山群にあり、岩峰を連ねている。  大分、宮崎の県境が頂上近くを通っているが、山頂は大分県側にある。

 2000年の11月下旬に、大分県側の九折(つづら)登山口から九折越経由頂上に登り、 三ツ尾を通って九折登山口に戻るコースを歩いた。
 登山口には整備された駐車場と休憩所がある。  当日の朝はあまり天気がはっきりしなかったが、 駐車場で準備をしていると時折青空も顔を出してきたので、九折越に向かって登り始めた。  途中に芥神ノ滝を覗いたりして鬱蒼とした木々の中の登山道を辿る。  九折越は広々とした開放的な峠である。  ここからしばらくはゆるやかな尾根の道が続き、後傾山への登りが急斜面となるが、 遠くからの見た目ほど急ではなく、わりとあっけなく後傾山頂上に着く。  少し下って登り返せば傾山頂上である。  数人の登山者が、岩蔭で風を避けるようにして休憩していた。  天候の回復を期待しながら登ってきたのだが、回復どころか頂上はガスに包まれて冷たい風が吹きつけ、 あまりゆっくり出来る気分ではなかった。
 下りは、坊主尾根経由のルートを取った。  前傾岩峰群(三ツ坊主)を歩くつもりだったのだが、 怪しげな天気のため、坊主尾根の核心部である三ツ坊主はあきらめ、迂回ルートの水場コースに変更した。  水場コースも途中に滑りやすい岩場があったりして、あまり歩きやすいルートではない。  三ツ尾で大白谷コースと別れた後、登山口も近くになって観音滝が現れる。  木々の梢越しに見える滝は落差が十分ある上に、 その名前から連想される優美な曲線を描いていてなかなか見事だ。  九折登山口に着く頃にとうとう雨が降り出し、振り返って仰ぐ岩峰群は雲に隠れていた。

歩行記録: 2000/11/25 登り3h15m(九折登山口−九折越−頂上) 下り2h40m(頂上−三ツ尾−九折登山口)

写真右は九折越近くから見た傾山。

ガスに包まれた山頂。 眺望は得られなかった。

優美な曲線を描く観音滝が木の枝の間から見える。

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