ウワミズザクラ

ウワミズザクラは、バラ科に属する落葉高木。 日本では北海道西南部から九州にかけて分布する。
漢字表記は上溝桜で、ウワミズザクラという現在の発音はウワミゾザクラからの転訛とされる。 その元の語の由来については、昔、占いを行うときの材料として上面に溝を掘って使われたことを起源とするなど諸説があるようだ。
花期は4月から5月にかけてで、葉が出た後に開花する。 たくさんの白い花を総状花序につける姿は瓶洗いブラシのようで、桜の仲間とは思えない姿をしている。 右写真の円内に示すように、個々の花は花弁が5個で、花柱を囲むように雄しべ約30本が長く突き出る。 この長い雄しべの存在で、ブラシのような印象がより強調されているようだ。
高尾山で桜といえば、ウワミズザクラより一足先に咲くヤマザクラが山頂付近や尾根上でよく目につく。 これに対し、ウワミズザクラは、桜にしては風変りな花穂の形状の割に、特に多いとか目立つという印象は受けない。 花に赤色などの暖色系の色が入っていないせいかもしれない。
2024/4/28 一丁平で撮影

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