トウゴクサバノオ

キンポウゲ科に属する多年草で日本固有種。 東北地方から九州にかけて分布する。
湿り気のある場所を好むようで、高尾山では日影沢林道の下部のところどころで、まとまって自生しているのを見ることができる。
花期は4月から5月にかけてで、直径が1cmに満たない小さな花は目立たないほうだ。 しかも早朝であれば、花が閉じていることが多いからなおさらだ。
この写真を撮った日も朝に歩いたときはすべての花が閉じていて、仕方なく予定を変更して午後の下山時にもう一度立ち寄って撮影したもの。
花の構造は少し変わっている。 まず目につく5枚の白い花びらのようなのは萼片。 内側に濃い黄色で小さく見えているのが花弁。 ここから密を分泌しているのだという。 そのさらに内側には多数の雄しべが集まっている。
和名「東国鯖の尾」の由来は、関東地方に産し、実の形が鯖の尾を連想させるからだそう。 写真左下の円内がその実である。 私には、竹トンボのように見えるが。
2019/4/28撮影

[Back]