タカオヒゴタイ

キク科のトウヒレンの仲間に属する多年草。 関東の西南部に分布する。 漢字では、高尾平江帯と表記される。 名前は、高尾山で最初に発見され、ヒゴタイに似ていることから付けられた。 実際にはヒゴタイはトウヒレンの仲間ではなく、ヒゴタイ属に分類されている。 また、ヒゴタイという奇妙な響きの名前の由来や平江帯と書く理由については、はっきりとしない。
高尾山では数を減らしているようで、もっと西側の奥多摩から山梨県にかけての山々のほうが多いそうだ。 右の写真は高尾山の4号路で撮影したもので、ここでは現在も比較的まとまった数のタカオヒゴタイが見られる。
花は直径が2cmくらいの頭花で、線香花火のようにも見える。 背丈は数十cmほどで、茎の先に花がつく。 よく見ると、花の基部に筒型の総苞があり、総苞片は反り返って尖っているのがわかる。
下部につく葉は、右写真円内に示すように、中ほどが抉れていてバイオリンようなと形容される特異な形をしている。 ただし、きれいなバイオリン型をしている葉は少なく、いびつだったり、虫に食われたりしていることが多い。
2020/10/31撮影

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