オニシバリ

ジンチョウゲ科の落葉低木で、日本では東北地方南部から九州にかけて分布する。 樹高は1m前後で、夏場に葉を落とすため、ナツボウズという別名を持っている。 和名(鬼縛り)は、樹皮が強靭で鬼をも縛ることができるとされることからつけられた。
花期は早春で、高尾山の日当たりのよい場所では1月には咲き始めるから、花の少ない時期に楽しめる花として貴重だ。
花の形は、庭木としてよく見かけるジンチョウゲに似ているが、色合いが黄緑色で、しかも葉陰に咲くことが多いため地味で目立たない。
花には花弁はなく、萼筒の先が4裂した萼片が花弁のように見える。
通常、萼筒の外側も黄緑色だが、写真右下円内(2021/2/21 頂上近くで撮影)のように萼筒の外側が紫色をしたオニシバリもある。 ムラサキオニシバリと呼ばれ、南高尾で最初に発見されたという。
なお、図鑑などによると、オニシバリは雌雄異株とある。 雌雄により花の大きさなどが違うとされるが、筆者にはまだよく理解できていない。
2021/3/7 2号路で撮影

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