マルバノホロシ

マルバノホロシは、ナス科のつる性多年草で、日本固有種。 関東以西に分布する。
和名の漢字表記には「丸葉保呂之」などが当てられるが異説もある。 近縁のヤマホロシに比べ葉が広いことからの名。 ホロシについては、ヒヨドリジョウゴの古名説や、実がホロシつまり湿疹に似るからなどの説があるが、どれも決定的とは言えないらしい。
花の直径は1cmくらいと小さく、5つに分かれた紫色の花冠の中心部に黄色の雄しべがある。 これら紫色と黄色という反対色の組み合わせは、花の存在を引き立たせる効果があるようだ。 花冠はやがて後方に反り返り、全開すると写真の右下に見えるような姿になる。
似た花にヤマホロシやヒヨドリジョウゴがある。 ヤマホロシは花冠の中心部が濃紫色となり、ヒヨドリジョウゴは全体に毛が多い、マルバノホロシの葉は長楕円形で基部に翼がある、などの点から、写真の花はマルバノホロシと判断した。
右の写真の花は稲荷山コース上部で、2019/8/25に撮影。 左下の円内は、2020年11月に同所で撮影した果実。

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