コシオガマ

ハマウツボ科の一年草で、日本では北海道から九州にかけて分布する。 和名−小塩竈−は、シオガマギクに似ていて、小型なことから付けられたそうだが、シオガマギクという名の由来が変わっている。 シオガマギクは花だけでなく葉も美しいことから、「はまで美しい」になり、「浜で美しい」と書けば塩竈のある光景が連想され、シオガマギクと名付けられたという。 筆者にはその論理の飛躍についていけないのだが、この説が本当だとしたら、命名した人の感覚に感心してしまう。
コシオガマは半寄生植物、つまり自分で光合成を行うが、ちゃっかりと他の植物の根に寄生して養分をもらっている。 草丈は20cmほどから50cmを越えるものまでまちまち。 秋には淡紅紫色の素敵な色合いの可愛らしい花を咲かせる。 花の長さは2cmくらいで、ラッパ状の筒型。 正面から見ると三角形をしていている。 葉、花ともに腺毛が密生する。
右の写真は、一丁平と小仏城山の間の比較的個体数の多い場所で撮影したものだが、南高尾山稜や日影沢林道でも見かけたことがある。
2020/10/4撮影。

[Back]