キンラン

キンランはラン科の多年草で、名前(金蘭)は、鮮やかな黄色の花に由来している。 花は1cmから2cm径ほどの大きさで、約10個が数十cmの高さの茎の上に総状に付く。
高尾山では昔に比べ数が減ったと言われるが、筆者の歩いた範囲でいえば、小仏城山に通じる各登山道では比較的多く見かける。 5月頃が花の時期で、黄色の花は名前に負けず華やか。 林内にキンランの花が咲いていると、その一角だけ明るい光で満たされているかのようだ。
キンランは人工的に長期間栽培するのが難しいことでも知られている。 それは、必要な栄養分を特定の樹木(コナラなど)に共生する菌根菌に依存しているためで、キンランだけを移植しても生存できないというわけである。 そういう複雑な生態系に組み込まれているため、キンランの自生地でも、菌根菌が共生しているコナラなどの樹木がなくなれば、キンランは生存できないらしい。
全国的に数が減っているため、絶滅危惧U類に分類されている。
2017/5/20撮影

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