キッコウハグマ

キク科の多年草。 国内では北海道南部から九州にかけて分布する。
和名の漢字表記は亀甲白熊。 葉の形が亀甲に似ていて、花が白熊(はぐま)つまりヤクの尾で作られた飾りを連想させることからとのこと。
高尾山で筆者が観察したことのある場所は、稲荷山コースと1、3号路、それに富士道だが、ほかにも点在しているようだ。
花期は10月から11月にかけてで、花茎の先に白色の小花3個からなる頭花を数個つける。 頭花の直径は1cm弱程度しかなく、地表面近くに咲くので、見つけるには注意が必要。 花をよく見ると、3個の小花が集まっている様子がわかる。 それぞれの小花の花冠は5裂しているので、あたかも合計15片の花びらで一つの花を形作っているように見える。(右下円内写真)
閉鎖花(左下円内写真)になることも多いようだ。 閉鎖花とは花冠が開かずに自花受粉して実がなる仕組みの花である。
2020年の秋は、高尾山の多くの場所で閉鎖花だけが見られ、開放花の数は大変少なかったようだ。 2021年は一転して、高尾山ではたくさんの開放花が見られ、続く2022年も同様だった。 開放花の数が年によって大きく変動するという報告をネット上でも見かけるが、何が要因となっているのか気になるところだ。
2021/10/30撮影(円内の2枚は2018/11/4)

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