エンレイソウ

エンレイソウは、ユリ科に属する多年草。 日本では北海道から九州まで分布している。 湿った場所を好むようで、右の写真も日影沢下部の沢筋の近くで撮影した。
漢字では延齢草と書く。 中国で昔から延齢草根という薬草として扱われていたことに由来するようだが、有毒成分が含まれているので注意が必要という。
高尾山域には、近縁橦のシロバナエンレイソウも分布している。 これら2種は、同じように大きな3枚の葉の上に1つの花をつける。 一見すると両種は、花の色が違うだけと思われそうだが、花の構造はかなり違う。 エンレイソウの花は直径が3cmほど。 シロバナエンレイソウと違って花弁がなく、赤紫色で縁どられた緑色の萼片3枚で形作られている。 中心部には子房を取り囲んで、褐色の葯を持つ6個の雄しべが見える。
なお、写真の葉に写っている斑点模様は、直前まで降っていた霧雨による水滴である。
2021/3/20撮影

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