ビナンカズラ

ビナンカズラは常緑のつる性植物で、別名はサネカズラ。 日本国内では関東以西に分布している。
私がこの花のことを知ったきっかけは、8月に6号路を下っているときのこと。 人の頭くらいの高さの枝にカメラを向けている男性がいたので、聞いてみるとビナンカズラの花を撮っているという。 その時に、ビナンカズラの花には雌雄があることも教えてもらった。
写真の左の花が雌花で、直径が1.5cm程度。 中心部に雌しべが集まって薄緑色の球体を作っている。 右上円内の花は雄花で、雄しべが集まって赤い球体を作っている。
帰宅後に調べてみると、ビナンカズラは雌雄別株または雌雄同株であるという。 写真の花がどちらのタイプなのかは、はっきりしない。
赤い果実(写真右下円内)は花より目立つ存在で、10月に日影のバス道路脇の生垣で撮影したもの。
ビナンカズラは漢字では美男葛で、昔この枝から粘液を採取し、男性の整髪料として使ったことに由来するという。 その歴史は古く、なんと小倉百人一首の一つにもサネカズラの名前が出てくる。
2018/8/15撮影

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