アブラチャン

クスノキ科の落葉低木で雌雄異株。 低木とはいっても、株立ち状に成長し人の背丈よりは高くなる個体が多い。 日本では東北地方から九州にかけて分布。
和名に「チャン」がついているために、植物の日本語名としては違和感を覚える響きで、漢字では油瀝青と書く。 気になる名前の由来については、種子から油を採取したり樹皮に油分を多く含むためとか、さらに瀝青の中国語読みがチャンだとするなど諸説がある。
高尾山では山中のほぼ全域で見られるが、沢沿いの湿り気のある場所を好むようだ。 山が新緑に覆われる前の3月ごろに山道を歩くと、ところどころで枝先に小さな淡黄色の花の塊をたくさんつけた木が目に留まる。 それはアブラチャンだったり、ダンコウバイだったりする。 どちらの花も散形花序で、複数の花がかたまって咲く様子は良く似ているが、アブラチャンには花柄があるので判別できる。
2021/3/20 日影沢で撮影

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