西本願寺(京都市) 2012年 6月
 西本願寺は、浄土真宗本願寺派の本山である。 正式には龍谷山本願寺である。
 1591年に豊臣秀吉から寄進された現在地に大阪から移転してきたのが始まりである。 その後、1602年に東本願寺が分離したため、西本願寺と呼ばれるようになった。 東西の本願寺はもともと一つだったため、共通点が多いが、違っている点もある。 表面的な違いでは、伽藍配置が異なっている。 両寺とも御影堂(ごえいどう)が阿弥陀堂(本堂)より大きく、東面しているが、 配置が逆になっている。 西本願寺では阿弥陀堂が北側に、御影堂が南側にある。
 筆者が西本願寺で連想するのは、大谷探検隊である。 学生時代に大谷光瑞率いる中央アジア探検隊の記録を読んで以来、西本願寺というと 中央アジア探検を連想してしまう。
 その大谷探検隊に焦点を当てた特別展が、西本願寺とは通りを隔てた 龍谷大学龍谷ミュージアムで、2012年に開かれた。 この「仏教の来た道」と題された特別展をどうしても見たくなり、期間中の6月に京都旅行を行い、 見学してきた。 すでに広く知られていることだが、大谷探検隊が将来した発掘品などは、各地に散逸 してしまい、日本に残されているのは一部にすぎない。 今回の特別展でも展示品は龍谷大学の収蔵品を中心に国内から集められたもので、海外にある収集品は展示されていなかった。 せっかくの探検隊の成果が散らばってしまったのは残念なことである。
 写真は、CANON 5D Mark U・EF-24-105mm F4L IS USMおよびPENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMで撮影。


 手前の総門から堀川通を隔てて御影堂門を見る。 龍谷ミュージアム(写真上)は、西本願寺とは堀川通を挟んで東側にある。 規模は大きくないが、近代的な博物館である。
2012/6/21撮影

 御影堂(左)と阿弥陀堂(右)
2012/4/19撮影

 阿弥陀堂と御影堂を結ぶ廊下も幅が広い。
2012/4/19撮影

 国宝の唐門
 檜皮葺き屋根を持ち、豪華絢爛。
 伏見城の遺構とも言われる。
2012/6/21撮影

 境内の北東隅にある太鼓楼
 江戸時代には、太鼓で時刻を知らせていたという。
 幕末には、一時新撰組がここを本拠に使っていた。
2012/4/19撮影

[TOP]