南禅寺(京都市) 2011年 2月
 臨済宗南禅寺派の大本山で、山号は瑞龍山である。 正式には太平興国南禅禅寺(たいへいこうこくなんぜんぜんじ)という。
 亀山法王の開基であり、亀山法王の帰依した無関普門禅師(むかんふもんぜんじ)が開山した。
 足利氏が格付けを行った京都五山と鎌倉五山の上位に置かれる別格扱いの禅寺として知られる。
 筆者が訪れたのは2月で、天気は良かったが寒い日の午後だった。
 まず有名な三門を見上げる。 確かに大きい。拝観料を払えば楼上に登ることができるので、 登ってみた。 三門を一般に開放している寺はそう多くはないだろう。 急な階段を登るとそこは見晴らしがよく、西にほうに京都の町が広がっている。 木造建築の上にいることが信じられないような高さである。 床に腰を下ろして景色を眺めている人が数人いる。 夕方だったので、一日の観光に疲れて休憩していたのかもしれない。
 三門を下りて法堂、そして方丈、南禅院と回った。 方丈庭園、南禅院はいずれも見事な庭園である。 南禅寺は、江戸時代まで時の権力者の庇護を受けてきたことがしのばれる大きな規模の寺院である。
 写真は、RICOH GX200およびPENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMで撮影。


 三門
 南禅寺を代表する巨大な門
 禅宗様式で、17世紀初めに藤堂高虎が寄進しただけあって、力強く、飾り気のない質素な感じだ。
2011/2/16撮影

 三門の楼上からは、境内の松の木々越しに京都の町が見渡せる。

 楼上に出るには、かなり急な階段を登る。
2011/2/16撮影

 法堂
 現在の建物は、明治時代の1909年に再建されたもの。
2011/2/16撮影

 南禅院
 ここは南禅寺発祥の地とされる。
 池泉回遊式庭園は静寂な雰囲気に包まれ、ところどころに雪が残っていた。
2011/2/16撮影

 方丈と方丈庭園
2011/2/16撮影

 南禅院前を横切る水路閣
 明治時代に造られた琵琶湖疏水の水道橋で、いまや南禅寺の風景の中に 溶け込んでいる。 出来た当初は、さぞ無粋なものとして見られたのではないだろうか。
2011/2/16撮影
 地下鉄「蹴上」駅方面から南禅寺に向かうとき、近道となるのが蹴上インクライン の下を横切る道路だ。
 左の写真は、「ねじりまんぽ」と呼ばれるインクラインの下を通るトンネルで、 「雄観奇想」の文字が見える。
 一風変わったトンネル名は、トンネル内部の煉瓦を斜めに積む構造に由来している。
2012/4/20撮影
 蹴上インクラインは1948年に運転を終えたが、 このトンネルの上にインクラインの線路が残されていて、台車に乗せられた三十石舟を見ることができる。
2012/6/22撮影

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