妙心寺(京都市) 2013年 6月
 妙心寺(みょうしんじ)は、京都市右京区にある臨済宗妙心寺派の大本山で、 山号は正法山である。
 開基は花園天皇、開山は関山慧玄(かんざんえげん)で、14世紀の南北朝時代に開創されている。 室町時代には足利義満に没収されたが、後に中興している。 大徳寺などとともに、室町幕府には迎合しない、いわゆる林下(りんか)の道を歩んだ歴史を持つ。
 現在の妙心寺派は全国に約3500の末寺を持ち、臨済宗最大である。 石庭で有名な龍安寺も境外塔頭の一つである。
 JR花園駅方面から広い道路を北東に進むと間もなく南総門に突き当たる。 広大な境内の概要を知るために、地図を買い求めて中に進んだ。
 北側を眺めると、順に放生池、三門、仏殿、法堂、寝堂、大方丈が整然と並んでいる。 まずは、法堂と浴室の拝観をしたいと思い、受付で券を求めた。 20分毎に拝観者をまとめて説明する方式なので、しばらく待っていると、説明員が来て一団の人を 引き連れて法堂に移動。 堂内では、狩野探幽の雲龍図(江戸時代初期)と国宝の梵鐘(698年作)を見ることができる。 もちろん雲龍図も見事なものだが、梵鐘も興味深い。 なにしろ、製作年のわかっているものとしては日本最古だそうで、古来から「黄鐘調(おうじきちょう)の鐘」として知られる名鐘なのだ。
 次にいったん外に出て浴室に移動し、内部を見学した。
 これらの見学をしている最中に雨が降り出し、本降りになった。 梅雨時であり雨は仕方ないが、雨脚が強いのでしばらく軒の下で雨宿りしていた。 いっこうに止みそうにないので、妙心寺境内の散策を取りやめて引き上げることにした。 おかげで、この日の拝観は中途半端になり、写真もろくに撮れず、印象も散漫なものになった。 次の機会にゆっくり境内を歩くことにしよう思う。
 写真は、PENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMで撮影。

 三門
 周りは松の疎林である。
2013/6/15撮影 南総門

 三門の背後に、仏殿(写真の左手)、法堂が建ち、その奥に大方丈(写真の右奥)が見える。
2013/6/15撮影

 浴室(明智風呂)
 1587年に、明智光秀の菩提を弔うために創建されたという。
 なぜ明智光秀の菩提を弔うのに浴室なのかについて、いろんな説があるようだ。
 法堂とセットで内部を見学できる。
2013/6/15撮影

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