妙本寺(鎌倉市) 2013年 4月
 妙本寺(みょうほんじ)は山号を長興山と称し、日蓮宗の本山である。 場所は比企ヶ谷(ひきがやつ)と呼ばれる土地で、かって比企一族の館があった場所だ。
 創建は1260年とされ、開山は日蓮、開基は比企能本(比企能員の末子)である。
 鎌倉駅から歩いてそう遠くない場所なので、筆者は数回訪れている。 りっぱな総門(18世紀創建)を通って、ゆるやか坂を上がるとやがて緑が濃くなる。 途中から傾斜が急になり、石段を上がると鮮やかな朱色の二天門が現れる。 この二天門をくぐれば、広場を挟んだ正面に祖師堂がある。 景観的に見栄えがする仕掛けだ。
 祖師堂は鎌倉で最大級の木造建築と言われるだけあって確かに大きい。 特に屋根が広くて大きく見える。
 この祖師堂が境内の中心的な建物で、本堂は横手の鐘楼のそばにある。
 妙本寺に来ていつも感じるのは、境内が広いわりに拝観者や観光客は多くなく、静かなことだ。
 ここで紹介する写真は、新緑の4月に撮影している。
 写真は、PENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMおよびCANON 5D Mark U・EF-24-105mm F4L IS USMで撮影。


 新緑に映える二天門(写真左)
2013/4/28撮影
 総門(写真上)

 二天門からは正面に祖師堂が見える。
 祖師堂の屋根が大きい。
 境内が比企ヶ谷の奥に広がっているのに、境内はゆったりとしている。
 このあたり一帯には、鎌倉幕府の有力御家人であった比企氏一族の館があったのだが、 比企能員の変(1203年)で比企氏は滅んでしまう。
2013/4/28撮影

 本堂
 祖師堂から少し離れた木立の中に本堂がある。 ここには方丈門からの石段が通じていて、なかなかに風情のある道だ。
2013/4/28撮影

 蛇苦止堂(じゃくしどう)
 方丈門の左手前の道をたどって斜面を登ると、蛇苦止堂に突き当たる。
 比企能員の変(1203年)で、自害したという若狭局(比企能員の娘で二代将軍源頼家の側室)を祀っている。
 蛇苦止という変わった名前の由来について、興味深い言い伝えが残っている。
2013/5/26撮影

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