三井寺(滋賀県大津市) 2009年 11月
 三井寺(みいでら)は天台寺門宗の総本山で、正式には長等山園城寺(ながらさんおんじょうじ)。 1300年以上もの歴史を持ち、比叡山との抗争や、数々の伝説で知られ、紅葉でも有名だ。
 私が訪れたのは11月初めで、一部の木に紅葉が始まった程度だった。 そのかわり、参詣者は少なく、静かな境内を歩くことができた。 しかもちょうど、観音堂の如意輪観音が御開帳期間に当たっていたので、 予期せぬ観音像の見学もできた。
 三井寺に着いて、まず立派な構えの仁王門に圧倒される。 門をくぐって鬱蒼とした木立に囲まれた境内に入り、 階段を上がると国宝の金堂が迫ってくる。 落ち着いた雰囲の中にも威容を誇っている。
 金堂のすぐ左手には、閼伽井屋があり、今も霊泉がわき出ている。
 ほかにも近江八景で「三井の晩鐘」として有名な梵鐘、弁慶の引摺り鐘、 三重塔など多くの見どころが広大な境内に散らばっている。 ゆっくり回りたいところだが、あまり時間の余裕がなく、駆け足気味で回ることになったのが残念。
 金堂から少し離れて観音堂があり、市街地の向こうに琵琶湖の湖面が広がっていた。 ここの秘仏如意輪観音を拝観したのち、もう一度金堂に戻って三井寺を後にした。
 写真は、RICOH GX200で撮影。


 国宝の金堂
 前年に改修が終わっている。 優美な曲線を描く桧皮葺の屋根が印象的で、 自然と眼が屋根に行ってしまう。
2009/11/3撮影

 閼伽井屋(あかいや)では霊泉がわき出ている。
 天智、天武、持統の三代の天皇の産湯に使われ、御井と言われていたことが、 三井寺の名前の由来になったという由緒ある霊泉だ。
 閼伽井屋の「あか」は、サンスクリット語のアクア(水)から来ていると言われる。
2009/11/3撮影

 「三井の晩鐘」が吊るされている鐘楼
 屋根の軒が深い。 木立の向こうには琵琶湖が広がっているはずだ。
2009/11/3撮影

 観音堂
 西国三十三所観音霊場の第14番札所である。
 秘仏如意輪観音の御開帳が行われていた。 正面からは、大津の市街地と琵琶湖の湖面が見下ろせる。
2009/11/3撮影

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