明月院(鎌倉市) 2011年
 正式には、臨済宗建長寺派福源山明月院と称し、800年以上の歴史を持つが、 かなり複雑な経緯をただったようだ。 一般にはアジサイの寺として有名。
 明月院は、門構えからしておまりお寺らしくない。 大きなお屋敷のような感じだ。 中に入ってすぐに総門があるが、これも大きくない。
 2010年の冬に訪れたときは、もちろん花はなかったけれど、人も少なく ゆっくりを歩くことができた。 しかし、やっぱりアジサイの季節に一度は見てみたいと思い、 次は6月の中旬に出かけた。 できれば平日にしたかったのだが、どうしてもやりくりできず、日曜日になってしまった。 8時半の開門と同時に入ったので、さいわい人ごみをかき分けながらというほどではなく、 ちょうど見ごろのアジサイの花をたっぷり観賞することができた。
 そして、翌2011年は、6月の平日の朝に拝観した。 平日でもけっこうな人出で、参道のアジサイにカメラを向ける人で賑わっていた。 本堂の後にある後庭園は、ハナショウブが見事だった。 いわゆる谷戸という地形をうまく利用した、手入れの行き届いた庭園である。
 ところでここのアジサイは、昔からあったものではなく、第二次大戦後に植えられたものという。 ではそれ以前は、何が植えられていたのだろうか。
 花の季節だと、どうしても花に目が向きがちだが、やぐらと呼ばれる岩を穿った墓室や 北条時頼公の墓所など、興味深い史跡もあり、往時をしのぶことができる。
 2012年もハナショウブの花が見たくなり、6月に出かけた。 そのときに撮った写真も紹介する。
 写真は、PENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDM、DA 12〜24mmF4およびRICOH GX200で撮影。


 山門にいたる参道のアジサイは人気の撮影場所。 参道のすり減った鎌倉石も印象的だ。
 明月院の庭はそれほど広くはない。 広く見せるための工夫として細い道が迷路のように張り巡らされているらしい。
2011/6/13撮影

 本堂(方丈)

 香炉には、一文字紋が刻まれている。
2010/1/31撮影

 開山堂
2010/1/31撮影
 谷戸の新緑に囲まれた後庭園のハナショウブ
 後庭園は年2回、菖蒲と紅葉の季節に特別公開される。
2012/6/7撮影 本堂から円窓越しに後庭園が見える。
2011/6/13撮影

 後庭園のハナショウブ
 花の向こうに本堂の円窓が見えている。
2012/6/13撮影

[TOP]