清水寺(京都市) 2010年 5月
 清水寺(きよみずでら)は山号を音羽山と称し、北法相宗の大本山である。 寺の創建は平安京遷都以前に遡るという、長い歴史を有している。
 2010年5月に拝観した時、清水寺に着いてまず驚いたのは、人の数である。 平日の夕方4時近くだったので、少しは静かな雰囲気の中を歩けるのではと いう予想は甘かった。
 人ごみの中を拝観しての感想は、やはり一見の価値があるということ。 音羽山の中腹の少し小高い場所にあるため、眺望がすこぶる良いのも観光客を 引きつける要素になっているようだ。 新緑に包まれた本堂は堂々としている。 檜皮葺の屋根と懸造りの舞台は、周囲と見事に調和している。 でもこんなに多くの拝観者に総桧板張りの舞台を歩かれては、 すぐに傷んでしまうのではと心配になってくる。
 (2010/12記)

 2回目の拝観は2013年2月で、人の少ない早朝を狙って出かけた。 清水寺の開門は他の多くの寺院と違って早い。 6時開門である。 さすがに2月の6時ではまだ暗いので、7時ごろに訪れてみたら、寒かったけれど観光客はまばらで静けさの中を ゆっくり歩いて回ることができた。
 早朝の参拝で気分もさわやかになり、境内を出て清水坂まで来て、まわりがなんとなくすっきりとしていることに 気がついた。 家に帰ってから調べてみると、最近電柱が撤去されたためだった。
 実はこの日は往路に茶わん坂を上がったのだが、電柱と電線が目ざわりで腹立たしかった。 正面に見える三重塔がうまく写真に収まらないからだ。 そんなことがあったので、きれいになった清水坂の空間を対照的に感じたのだろう。
 いずれしろ、電線の地中化が進み清水坂がすっきりとしたのは大変いいことだ。
 (この項2013/2/14追記)
 写真は、RICOH GX200およびPENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMで撮影。


 仁王門と狛犬
 仁王門にかかる「清水寺」の額は、平安時代の藤原行成の筆によると言われている。
 ここの一対の狛犬は、どちらも口を開けていることで知られている。
2013/2/11撮影

 本堂の舞台から奥の院を見たところ。 こちらも檜皮葺の屋根が見事だ。
2010/5/12撮影

 奥の院からの本堂
 ここは、音羽山の中腹にあるため、見晴らしがよい。 京都の市街地が見渡せ、京都駅の方角に眼をやると、 新幹線ホームや東寺の五重塔が確認できる。
 駅の右手には、東本願寺の御影堂、阿弥陀堂も見える。
2010/5/12撮影

 音羽の瀧
 清水寺の起源となった清水で、3筋の水流となって流れ落ちている。
 昼間は観光客が列を作っているが、冬の早朝は閑散としていた。
2013/2/11撮影

 仁王門の下から参道を見下ろすと、修学旅行の学生や外国人を含め多くの観光客であふれていた。
 正面が清水坂。 正面左寄りに見える電柱は、2013年に訪れたときは撤去されていて、すっきりとしていた。
2010/5/12撮影

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