浄智寺(鎌倉市) 2010年 4月
 浄智寺は、臨済宗円覚寺派に属し、鎌倉五山第四位、山号は金宝山。
 訪れたのは、桜の季節の4月上旬。 午前中にほかのお寺を歩き、浄智寺に着いたときはお昼になっていた。 柔らかな春の日を浴びて散策するのに良い日だったが、それほど多くの人がいるわけでもなく、 ゆっくり見て回ることができた。
 13世紀の終わりに創建され、かっては相当に規模の大きいお寺だったようだ。 しかし、江戸時代には徐々に衰退し、関東大震災で伽藍の大半を失い、 今の伽藍は昭和に入ってから再建されたという。 そんな経緯があってか、同じ鎌倉でも建長寺や円覚寺のように、大きな伽藍が立ち並んではいない。 木立の中の惣門もかわいらしいし、つづく中国風の鐘楼門も規模は大きくない。 この楼門が今の浄智寺のシンボル的な存在のようだ。 谷戸を利用した境内を散策すると、春の花が出迎えてくれる。
 大きなお寺に入ったときに感じる威圧感というか、参詣者を厳粛にさせる雰囲気とは違い、 自然の中につつみこまれ、心穏やかになるとでもいうような感じのお寺である。
 写真は、CANON 5D Mark U・EF-24-105mm F4L IS USMおよび PENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMで撮影。


 境内入り口は薄暗い木立の中にあり、小さな池と石橋が現れる。 石段の先に惣門が見えている。
 池のそばには、鎌倉十井の一つとされる甘露の井がある。
2011/10/28撮影

 二階に鐘楼を持つ鐘楼門。
 一見して中国風の印象を受ける。 二階の花頭窓がそういう感じを強めているのだろうか。 色合いはまったく異なるが、長崎の崇福寺三門を連想させる。
 山居幽勝と書かれた額が掲げられている。
2010/4/3撮影

 鐘楼門の背後の斜面は、桜の花で埋まっていた。
2010/4/3撮影

 曇華殿(仏殿)
 本尊の三世仏(阿弥陀如来・釈迦如来・弥勒如来)が安置されている。
2010/4/3撮影

 境内の奥、裏手の崖に沿って矢倉が見られる。
2010/4/3撮影

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