実相院(京都市) 2010年 5月
 京都市左京区岩倉にあり、岩倉実相院門跡ともいわれる。
 5月中旬に京都に用事があり、ホテルに一泊した際、NHKのニュースで 実相院の「床緑(ゆかみどり)」が見ごろだと報じられていた。
 翌日、用事が終わってから少し時間の余裕があったので、 「床緑」を思い出して実相院を尋ねてみた。 地下鉄「国際会館前」からバスに揺られて実相院の前に着く。 観光寺院でなく、しかも平日のせいか、人影はまばらだ。 門には、実相院門跡と書かれていて、菊の寺紋が描かれた提灯が下がっている。 さっそく拝観料を払って中を見学する。 寺院としての規模は大きくないが、開山は13世紀というから 700年以上の歴史を持っている由緒のあるお寺だ。 少しくたびれた建物の中から、裏山を背景にした庭園の緑が目にまぶしい。 なるほど鮮やかなものである。 黒光りする床に反射した新緑や紅葉を愛でるという、風情のある楽しみ方を考えた人に脱帽である。
 ただし、残念ながら屋内では撮影禁止である。
 建物の中を回ると、次は石庭が現れる。 雰囲気がまるで変わり、こちらは雄大な感じだ。
 静かな庭園を眺めていると、心まで穏やかになる。 そんなひとときであった。
 写真は、RICOH GX200で撮影。


 池泉回遊式庭園というらしい。 晴天の昼下がりで一層色彩が強調されているのだろうが、 こんな鮮やかな新緑に囲まれると、すべてが緑色に染まりそうだ。 この緑が床に反射して床緑になる。
2010/5/13撮影

 建物の規模は大きくなく、寺院というより少しくたびれた民家のようでもある。
2010/5/13撮影

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