池上本門寺(東京都大田区) 2012年 4月

 池上本門寺(いけがみほんもんじ)は日蓮宗大本山で、東京都大田区にある。 山号は長栄山である。 昔から、池上本門寺の名で知られている。
 1282年ここで没した日蓮聖人の菩提を弔うため建てられたのが起源とされる。
 東急池上線池上駅から歩いて北上し、呑川(のみかわ)を渡ると総門と奥に続く石段が近づいてくる。 この石段は此経難持坂(しきょうなんじざか)と呼ばれ、加藤清正が寄進したものと言われている。 本門寺境内は台地の上に広がっているので、近づいても総門と坂の上にある仁王門の一部しか見えない。
 筆者が訪れたのは春まつりの最中で、ちょうど桜の満開時期と重なっていた。 多くの参拝客や花見客と一緒に石段を登りつめて後ろを振り返ると、市街地が見渡せる。 眺めがよい。 桜並木をさらに進むと仁王門。 その奥は玉砂利を敷き詰めた広場で、大堂(祖師堂)が正面に姿を現す。 まずは大堂に参拝。 次に、周囲に並ぶ日朝堂、鐘楼、経蔵などの建物を見て、五重塔に向かった。 現存する関東最古と言われる五重塔は、墓地に囲まれた一画にある。 桜の花に囲まれて絵になる光景だ。 たくさんの人たちが、それぞれにカメラのアングルを工夫してシャッターを切っていた。 またこの日は春まつりのため、五重塔の特別開帳が行われていて、内部を拝観することができた。
 墓地は広大で、力道山の墓もある。
 大堂に戻ってさらに裏手に進むと本殿があり、坂を下りると宝塔がある。 ここは日蓮の荼毘所と言われている。 鮮やかな朱塗りの建物だ。
 一通り境内を歩いて此経難持坂に戻ると、日も高くなっていたので、参拝者の人波は さらに増えていた。
 写真は、PENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMで撮影。

 総門
 門には春祭りを告げる幕が掲げられ、ほぼ満開の桜が出迎えてくれた。 此経難持坂(しきょうなんじざか)と呼ばれる石段を登ると仁王門だ。
 この総門は、江戸時代に建立されたもの。
2012/4/8撮影

 総門から石段を登りきると、桜並木の向こうに仁王門(三門)が現れる。
 旧三門は戦災で焼け、今の仁王門は戦後に再建されたもの。
2012/4/8撮影

 仁王門をくぐると広場になっていて、正面に見えるのが大堂(祖師堂)。
 旧大堂はやはり空襲で焼けたため、戦後に再建されている。
 台地の上にあって周りに高層建築がないためか、都内であることを忘れるくらい空が大きい。
2012/4/8撮影
 五重塔
 1608年に建立され、高さは約32mある。 現存する関東最古の五重塔だそうだ。
 この日は春祭りのため特別開帳され、金色に輝く六体の仏像を拝観できた。
2012/4/8撮影

 桜の木々の間から頭を出す五重塔。
2012/4/8撮影

 経蔵
 江戸時代の建物。裳階(もこし)つきで、2階建てのように見える。
2012/4/5撮影

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