永保寺(岐阜県多治見市) 2011年 9月
 永保寺(えいほうじ)は、岐阜県多治見市にある臨済宗南禅寺派の寺。 山号は虎渓山(こけいざん)である。
 鎌倉時代末期、夢窓国師の開創になる。
 訪れたのは9月。 名古屋駅から中央本線の電車に乗って約40分で多治見駅に着く。 バスに乗り換えて「虎渓山」バス停で下り、表示に従って中央本線の線路を渡れば、永保寺はすぐだった。 人家の密集した多治見駅周辺からあまり離れていないが、山を背にして土岐川に接しているため、 緑豊かな山間の環境にある。
 さっそく境内に入ってみると、まず目につくのは、真新しい方丈(本堂)である。 元の方丈(本堂)は2003年に火災で焼失し、新しい建物が竣工したのは2011年の4月18日とあるから、 まだ半年も経っていない。 新しいわけである。
 寺院はコンクリートで再建されることも多いが、やはり伝統的なデザインで建てなおすなら、 木造が一番相応しいと思う。
 方丈の前には、夢窓疎石の代表作と言われる庭園が広がっている。 池があり、岩山には滝がかかり、背後には山が控え、変化に富んでいる。
 庭園だけでも見応えがあるが、残念なことに、国宝の観音堂、鐘楼が修復中で覆いに囲われていた。 それに国宝の開山堂も修理作業中らしく、近づくことができなかった。
 これらの修理作業が終わったら、機会を見つけて訪ねてみたいものだ。
 写真は、PENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMで撮影。


 再建されてまだ半年も経っていない方丈(本堂)。
 右に見えるのは多治見市の天然記念物に指定されている大イチョウ。 開山仏徳禅師(元翁本元)が植えたと伝えられている。
2011/9/23撮影

 臥龍池にかかる無際橋。
2011/9/23撮影

 臥龍池と六角堂。
 梵音巌(ぼんのんがん)と呼ばれる崖の上に六角堂が建ち、滝の水が臥龍池に流れ落ちている。
2011/9/23撮影

 国宝の開山堂。 ここも修理中なのか、作業小屋に遮られて檜皮葺の屋根しか見えなかった。 禅宗様らしく、屋根の強い反りが印象的だ。
2011/9/23撮影

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