甘縄神明神社(鎌倉市) 2015年9月
 甘縄神明神社(あまなわしんめいじんじゃ)は、鎌倉市長谷にある。
 710年に行基が草創と伝わり、鎌倉最古とされる神社である。 祭神は天照大神である。
 源頼家が神社に祈願したのち義家が生まれたため、のちに続く源家と縁の深い神社となったといわれる。
 甘縄とは、あたり一帯の古い地名だそうだ。
 社殿は、山の中腹にあるので、まっすぐ伸びる石段を登ることになる。 そして、振り返れば、住宅街の向こうに海が見える。
 場所が鎌倉大仏や長谷寺に近いので、私も付近まで来たときに何回か甘縄神明神社に立ち寄っている。 だが、お祭りのとき以外はいつも閑散としていて、人を見かけることはほとんどない。
 鎌倉は多くの文学作品の舞台になっている。 そのうちの一つである川端康成の「山の音」では、主人公の家が甘縄神明神社のそばに設定されている。 ここは川端が実際に1946年から住んでいた場所でもある。
 小説では、戦後間もないころとなっているから、もう半世紀以上前の時代になるが、 今でも周囲の静けさにあまり変わりはないように見受けられる。

 写真は、CANON 5D Mark U・EF24-105mm F4L IS USMおよびLEICA M6・35mmF2.8・ベルビアで撮影。


 桜の散り始めた境内。
 甘縄神明神社は観光スポットではないので、いつ来ても人に会うことはめったにない。
 桜の季節で日曜日とあれば、少しは人がいそうなものだが、この日も人を見かけなかった。 もっとも、天気があまり芳しくなく、鎌倉の他の場所でも人通りは少なかったが。
2014/4/6撮影

 甘縄神明神社の例大祭当日は、普段は静かな境内も飾り付けがされ、賑やかになる。
 この写真は、社殿に通じる石段の上から撮っている。 住宅街の屋根の向こうには海(由比ヶ浜)が見えている。
2015/9/15撮影

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