ギフチョウ(新潟県西蒲原郡弥彦村) 2010年 4月

 新潟県の弥彦は、昔からギフチョウの多産地として知られた場所である。
 私もギフチョウの採集をやっていたころの1991年に訪れたことがあり、 そこそこの数のギフチョウを採集できて、満足したことを覚えている。 その時の蝶は、今も標本箱に収まっている。
 今回、久しぶりに弥彦を訪れたのは、ギフチョウの写真撮影が目的。
 ギフチョウの撮影は今回が初めてではない。
 蝶の写真撮影に興味を持ち始めたころ、 まず撮ってみたかったのは、ギフチョウが花で吸蜜する瞬間である。 これは多くの人に共通するのではないかしら。 小千谷市に出かけてカタクリで吸蜜するギフチョウを撮影したのが、2002年のことである。 そのときに使ったのは、フィルムカメラのオリンパスのOM-4Tiで、レンズはZUIKO MACRO 90mm F2であった。
 そして時代は変わり、今はもっぱらデジタル一眼レフを持ち歩いている。 メインに使っているキャノンのEOS 5DMarkUの写りは、大変素晴らしい。 この正月には、新しいマクロレンズ EF100mm F2.8Lマクロ IS USM が加わったものだから、もう一度被写体をギフチョウにして写真を撮ってみたくなったわけである。 簡単にギフチョウを見られる場所で、まず思いつくのは弥彦だったので、 天気を確認して夜行バスで現地に向かった。 弥彦駅に降り立って周辺を見回すと、20年近く前とそんなに変わってはいないようだ。 時間が早いので、弥彦神社にお参りしてから公園に移動した。 カタクリが咲いていてギフチョウが集まりそうな場所を探して、気温が上がるのを待つ。 9時半くらいなるとギフチョウが飛び始める。 多いときには4,5頭が周囲で舞う。 春が来たことを実感する瞬間だ。
 紹介した写真は、CANON EOS 5DMarkU・EF100mm F2.8Lマクロ IS USMで撮影。


弥彦公園で撮影。
朝9時で、まだ気温が十分上がらないころ。 飛んでもすぐに地面に下りて、 日光浴をするギフチョウを時折見かける。
2010/4/9撮影

弥彦公園で撮影。
新潟県のギフチョウは、色彩が明るく華やかだ。
発生初期のようで、観察したギフチョウはいずれも翅がきれいだった。
朝は温度が低かったが、昼になると温度が上がり、 午後にはギフチョウをあまり見かけなくなった。
2010/4/9撮影

弥彦公園で撮影。
この日は平日にもかかわらず、ネットを持った採集者数人と出会った。 弥彦はギフチョウの多産地として今も人気があるようだ。
ギフチョウ撮影が目的の人は、私のほかにもう一人見かけた。
2010/4/9撮影

五ヶ峠の近くで撮影。
この個体の右前翅の斑紋は少し乱れている。 撮影しているときは気がつかず、帰宅してからわかった。
2010/4/10撮影

弥彦に来て、弥彦神社に参拝しないわけにはいかない。
ギフチョウが活動し始める時間には早すぎる早朝の7時、 朝日が差し込み始めた神社を訪れた。 広い境内にほとんど人気がなく、 冷気と静寂さが支配していた。
この写真だけRICOH GX200で撮影。
2010/4/9撮影

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