メスアカミドリシジミ飼育 2001年


鮮やかな黄色が特徴の幼虫
4月7日撮影

 2001年1月、蝶友U氏に誘われ、埼玉県秩父郡大滝村にメスアカミドリシジミの採卵に出かけた。  当日は天気が良かったが、冷え込みも厳しく、日の当たらない山の北側斜面で 1mmほどの卵を目を凝らして探していると、体が冷え切ってしまった。  登山では、体を動かし続けているので、どんなに寒い日でも体が温まってくるものだが、 採卵は体を休めているときのほうが多いので、体が温まることがない。  結果的にはそこそこの数を採集できたので、寒い思いをしてまで採集に出かけた甲斐はあった。
 採集した卵は3月15日まで自宅の冷蔵庫に保管した。  3月15日の晩、冷蔵庫から卵を取り出し、 気温があまり上がらない北側の部屋の窓近くに置いたところ、 17日から19日にかけて合計8卵が次々と孵化した。  しかし、1卵だけは孵化しなかった。
 筆者宅には桜の木がないので、近くの公園にある桜の木の新芽を与えて飼育した。  公園に植えられている樹木の中でも、桜の木はごく普通のものである。  しかし、真昼間に堂々と小枝を折るほどの勇気がないので、 早朝か深夜に出かけて若葉を調達した。
 孵化から約3週間後の4月8日から10日にかけて全個体が蛹化した。  その後4月26日から30日にかけて♂2頭、♀5頭の合計7頭が羽化したが、1頭は蛹のままついに羽化しなかった。


蛹(体長約14mm)
4月14日撮影

透明容器の中で羽化を待つ蛹
4月22日撮影

 左:♂ 2001/1/6採集、2001/4/26羽化  右:♀ 2001/1/6採集、2001/4/29羽化

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