2011年6月下旬、蝶の撮影を目的に北海道を旅行した。
前年の2010年に続いて2年連続6月の北海道である。
2010年のときは、ウスバキチョウの観察、撮影が主目的で、それなりに成果があった。
しかし時期が少し遅くて(季節の進み方が速かった)、コマクサ平ではウスバキチョウをほとんど見かけず、
赤岳頂上付近での観察になった。
そこで、今回もう一度コマクサ平での観察を目指して出かけることにしたわけである。
旅行の決断をするのが遅れたため、旭川行きの飛行機の便(マイレージ利用)が取れず、
新千歳からレンタカーを使うことになってしまい、往復にかなりの時間を取られてしまったのが誤算だった。
滞在は前年に引き続き層雲峡である。
ペンション「山の上」のオーナーの話では、東日本大震災後、客が減って困っているとのことだった。
筆者も特に旅行を自粛しようという気持ちはなかったが、なんとなく決断するのが遅れ、
結果的に旭川行きの便が取れないはめになった。
滞在中に1日だけ晴天の日があり、その日にコマクサ平に登り、ウスバキチョウの撮影を行った。
幸い時期が良かったらしく、たくさんのウスバキチョウを見ることができた。
昨年登った時(2010年6月25日)は時期的に遅く、ウスバキチョウをほとんど見かけなかった。
今回やっとコマクサ平で多くのウスバキチョウが飛ぶ姿を見ることができたわけである。
ただ風が強く、飛んでいる数のわりにはうまく撮れている写真は多くなかった。
ここでは、コマクサ平のウスバキチョウと、新千歳から層雲峡への往復の途中で撮った数種の
蝶の写真を含めて紹介する。
今回使用したカメラはCANON EOS 5DMarkU・EF100mm F2.8Lマクロ IS USMと
RICOH GX200である。
(1) 大雪山(コマクサ平)
層雲峡に滞在中のうち、6月21日の天気がもっとも良さそうだったので、5時に宿を車で出発。
7時半にはコマクサ平に着いた。
すでに写真家の渡辺康之氏が来られていた。
42年間通われているとのこと。
彼の写真集「ウスバキチョウ」は、ウスバキチョウに興味のある人にとって必携の書だ!
筆者もこの本からずいぶんといろんなことを学んだ。
ほかにこの日ウスバキチョウ目当てにコマクサ平に集まっていたのは、埼玉のT氏、広島のK氏であった。