静電誘導のシミュレーション

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操作法:「Start/Stpo」ボタンを押して下さい。「電荷」(丸印、赤丸は目印用)が移動し、平衡点で落ち着きます。
 各「電荷」はマウスで摘んで移動できます。「導体内部」に残った電荷を導体表面に移動してみてください。
 「E表示/非表示」ボタンで定点の電界の方向と大きさがわかります。小さな点が定点で、線分の長さが電界の大きさを表します。各電荷の近傍では電界は極端に大きくなりますので、一定値以上の電界は表示されないようにしてあります。「電位濃淡」ボタンで、等電位面がわかります。このとき、電荷は固定されます。もう一度押すと解除されます。
 「正方形」や「たまご型」導体にする場合は、まず「円形」導体の方で平衡させ、その後に他の導体にチェックを入れてください。そうしないと、本プログラムが飛んでしまう場合があります。そのときは「Rset」を何度か押すか、リロード(ブラウザの「更新」を押すなど・・)してください。
 電荷数の変更は、必ず「円形」導体の方で行ってください。まず「Start/Stpo」ボタンを押して「電荷」の動きを止め、スクロールバーをゆっくりと移動させて「電荷数」を変更し、「Reset」、「Start/Stpo」の順にボタンを押します。


 導体とは、電流を良く通すもの、電流は電子の移動で起きますので、導体とは自由電子が沢山ある物体、つまり金属と考えていいでしょう(P型半導体のように、正孔の移動によって電流が流れる物質もある)。
 導体に電荷を与えると、電荷はすべて導体表面に分布し、導体内部には電荷はなく、したがって電界もできない。なぜなら、導体内にある自由電子は電界からの力が0(ゼロ)になるまで移動し、電気力が0になった状態で平衡に達するからです。このような現象は「静電誘導」と呼ばれます。
 さて本プログラムでは、この現象をシミュレーションするためと考えて作成したのですが、意に反して、「導体内部」に「電荷」が残ってしまう結果になってしまった。「円形」にしろ「正方形」にしろ、「導体表面」に分布した電荷によって「導体内部」には導体の内側に緩やかな電位勾配を持つ電界ができ(これは「電位濃淡」で確認できます)、「導体内部」は電気的にはかなり安定した空間になっています。したがって、この中に取り残された複数の電荷は、ほとんどこれらの「取り残された電荷電」だけ決まる平衡位置で安定してしまうようです。
 したがってガウスの法則に反しないように静電誘導をシミュレーションするには、根本から設計変更する必要があるようで、ここでは単に複数の電荷のある領域内での平衡・・・とでも考えておいてください。