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●●「 World Topics 」◇◇◇[平成10年3月5日]☆No.00004☆●●


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☆ ___________発行者 所 輝美
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◇No1.◇日本語教育事情◇Everdy Life in香港より

◇No2.◇ラマダンが終わって◇アブダビの出水さん

◇No3.◇マダムスノーボーダーになる?◇3回に分けて、夏人ウスキさんの作品です。

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1998-1-6

-< 日本語教育事情 >-

 日本語がよくできる香港人女性の同僚から、以下の二つの「いいですよ」の違いを質問された。

@「今日は外でランチを食べませんか?」「いいですよ」

A「お弁当を注文しますけどいりますか?」「いいですよ」

 @ はYes,AはNoなのだが、彼女は区別できないという。(そういえば、同じように2つの相反する意味を持つ「結構です」を悪用し、断っているつもりで使っているのに了承したと因縁をつけるという押し売りを聞いたことがある)

 あれこれ説明してみたが、私は彼女が納得するような明確な回答はできなかった。日本語を教えるのは、素人には難しい。(香港の大学で日本語講師をしている友人に聞いてみたところ、「最終的には前後の言葉や口調、イントネーション、表情等で総合的にYesなのかNoなのか判断するしかない」そうだ)

 質問してきた同僚は日本に留学して勉強したのだが、その時の授業の様子はとても興味深い。ある朝、先生が松葉杖をついて教室に入ってくる。生徒はみなびっくりするが、そういう時になんといったらいいかわからない。すると先生が

「どうしたんですか」

 という言葉を教える。場面から入る教授法である。

 ところが、香港での日本語の学校はたいていテキストを使った文法から入る。我々が受けた日本の英語教育と同じだ。大学講師の友人は場面から入る教授法をしたいのだが、大学からはテキスト中心にといわれている。また、1年生は香港人の講師が担当、日本人の先生はある程度素養をが養われた2年、3年生からつくのが一般的とのことで、「受け持ってみると、文法的には問題なくても、『なにぬねの』と『らりるれろ』 の発音が区別できないような状態の生徒が多い」と言っていた。

 また別の問題として、民間語学学校では駐在員の奥さんの講師希望が増えることによって講師料のダンピングが起こり、日本語講師として食べていこうとする人々が続けられなくなっているそうだ。海外で日本語を教えるのは、イメージはいいが想像以上に大変そうである。

 友人は出来る限り生徒が興味を持つような授業に取り組んでいる。最近は安室奈美恵の結婚記者会見のビデオを生徒に見せたそうだ。

「どうして結婚したんですか」

「赤ちゃんができたからです」

「どういう家庭にしたいですか」

「明るい家庭にしたいです」

 彼女は香港でも有名だ し、この日本語がまたわかりやすくて大うけだったそうだ。

Everdy Life in香港より
<http://www.hk.nttdata.net/hklife/a9_032.htm>



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ラマダンが終わって

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ここアブダビはイスラム教の教えが何事にも反映している。日本では宗教がこんなに影響
していることは見ることもできないし、また考えることすらない。
 一年間の中でイスラム教に関してのことを簡単に述べると、(本当はこうも簡単に書い
てはいけないかもしれないが)まず、一年は12の月に分かれているのですが、一年間が
354日という太陰暦となっている。すなわち我々が使っている365日の暦と比較する
と11日ずつ前にずれていくわけである。その中の第9番目の月がラマダンといわれるの
だが、この月は特別の意味があって日の出から日の入りまでの日中は食べ物はもちろん、
飲み物、水でさえも一切口に入れてはいけないのだそうである。
 こんな様子なので、生活のリズムまでかえるのである。労働時間も遅くはじめて、終わ
りも早くするという調子である。当然学校も同じく遅く始まり、早く終わるのである。
 どうしてそんなにまでして苦しい思いを、イスラム教徒はしなければならないのかと思
うのだが、イスラム教徒である人に聞くとなるほどなと思う。これは昨年のラマダンの時
に記述したので、省略しておこう。
 それにしても今はまだ冬の時期にラマダンがやってくるが、11日ずつずれていくとい
うことは、いずれ真夏にこの苦しい修行をしなければならないときがやってくるわけであ
る。
日中の時間が短く、気温が割と低いこの時期ならまだしも真夏になったらと思うとぞっと
する。
水すら飲めないのだから。
聞くところによるとこの断食で死人も出るそうである。
それでも尚現在も昔と変わらぬ姿でこのラマダンが継続されているのは、イスラムの教え
すなわちコーランがイスラム世界の人々に絶対的な影響を与え、そしてそれを伝統的に心
のよりどころにしているということである。何しろすごい。

アブダビ出水さんのホームページから
<http://tombo.net/izumi/39.htm>
E-Mailは
<izumi@emirates.net.ae>

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◇マダム、スノーボーダーになる?

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- イラストと文:夏人ウスキ -


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マダム、スノーボーダーになる?
第一回

私の家から車でわずか2時間のところに世界的に有名なウィスラーマウ
ンテンがある。11月からはじまる冬は雨ばかりで、この時期のレジャー
というと、雨が雪に変わるところまで行ってスキーをすることである。
ここのスキー場は北米で数年連続、ベストスキー場に選ばれていて、お隣
りのアメリカはもちろんのこと、世界各国からスキーファンが集まってき
ている(とくに日本人の数はものすごく、どこへいっても日本語の会話が
耳に飛び込んでくるくらい)。
主人は去年初めて板を買って本格的にスキーを始めた。だから彼はちょ
うど今、スキーが楽しくてならない時である。週末もいつもと変わらぬ6
時半くらいに起きて一人、シャカシャカとスキー支度を始める。シャワー
もかかってウェアもしっかり着込んで(こっちのスキー場は更衣室が無い
から予めウェアを着込んでいく)“さぁ、出かけるぞ!”というときに私
を起こす。大抵、寝ぼすけの私は彼に悪態をついて困らせるらしい(それ
でしばしば、彼が怒ってスキーがキャンセルになる日がある。ただ、そう
いう私はお寝ぼけ状態だから悪いことをしたという記憶がな〜んに無い。
それで12時くらいになって漸くムクッと起き上がって下にいくと彼がコ
ンピュータしながらむくれてるのである...)。この超厄介な私の寝起
きの悪さとの戦いに勝って我々はウィスラーへ出発する(ちなみに私の朝
の身支度はわずか5分で終わる。顔洗って化粧水とかをつけて髪を適当に
やって必ず前日用意する服(ここが私のいいとこでしょ?)をガバッと着
て出来上がり...なのである)。



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昔はゲレンデのどこへ行ってもスキーヤーしかいなかったのに、最近で
はリフトの二、三回に一回はスノーボーダーと同席(多くが四人がけリフ
ト)するくらい、ボーダー人口が増えてきたようである。フム...、や
はり何でも興味を持ってしまう私は「こりゃぁ、やってみねばならんなぁ
」と感じていた。
一方、スキーを始めてご機嫌な旦那クンは去年板を買ったばかりなのに
「今年はシェイプスキーに買い換えるぞ!」と今シーズンから華々しく登
場した新型スキーの購入作戦に目を輝かせている(それで一度、ウィスラ
ーで同板をレンタルしてみたら、確かにエッジがよく効くし、ターンもラ
クラク。年と疲れで足の力が落ちててもスーイスーイと楽に滑ることが出
来る。なるほど画期的なスキーといえるけど、それ買ったら家計に火が付
くよ、旦那どの)。

彼のシェイプスキー計画をド無視して私はひそかにスノーボード教室の
情報を集めていた。ウィスラーでは日本人が多いお陰でナント日本人スノ
ボー教室もある。やはり、こういった初めてのことは日本語に限るだろう
、とパンフレットをいつものスキーバッグに忍ばせた。「よし、今度泊り
で行くとき、彼と一緒に参加してやろう!」。
今年のバレンタインは彼に仕事関係のディナーが入ってどこにも連れて
いってもらえなかった。それで私たちはバレンタイン行事も兼ねて週末、
泊りでスキーへ行く事にした。「じゃ、泊りだからスノボーもやろうよぉ
!」という、私のしつこい申し出に彼はまたも?負けてスノーボードレッ
スンにOKしてくれた(一応、平等に、土曜日は彼にあわせてスキー、そ
して日曜を私のためにスノボーの日にすることにした)。
土曜日、スキーを思う存分楽しんだ後、私たちは日本語のスノーボード
レッスンを申し込みに行った。やはり、スノボーは若者のスポーツとして
登場したからか、スキーとは違ってインストラクターはもちろん超ヤング
である(たまたま私が見た娘は子供のようなインストラクターだった)。
お客サンだってこれまた、超〜若い人ばかりのようで、どうみても旦那く
らいの社会人してるっていう人が見当たらない(スキーレッスンは真っ黒
に焼けたごっつい地元のオジサンとかがインストラクターなのに、スノボ
ーはどうしてオジサン先生がいないのかしらね)。う〜ん...なんかつ
いていけそうに無いぞ...。私たちはグーッと腰が引けてしまった。「
やっぱ、こっち(カナダ人)のやつにしよっかぁ」。
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 著作権 by 夏人ウスキ

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 ◇◇次に続きます。お楽しみ下さい。◇◇
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