TOKIのわがまま

〜 第334回 〜

<2021.5.9公開>

映画「めがね」に思う
1月、前から気になっていた映画「めがね」を見た。 きれいな海はエンディングロールで与論島だと知って、なんだか行ってみたくなった。

細かく書いてしまうとこの映画の意味がないかも。 簡単言えば、携帯の電波が届かないところを選んで主人公がやってきて、淡々と数日が過ぎ、帰路につくだけ。 「たそがれる」がキーワードのようで、日常にはない価値観の中で戸惑いながらも、最後はすっきりしたようだった。

映画の感想にも書いてあったのだけど、それぞれの役柄の説明は出てこない。 主人公すら、どういった職業で何があって島に来たのかはわからない。 島に住んでいる人や春にだけ訪れるサクラさんなんてもっとわからない。 普段旅に出て、ホテルや宿の方の生き方、背景なんて知ることもないし、自分の身の上を語ることもない。 普段と同じように好きなように想像してくださいってことかな?

「めがね」のタイトルがついていても、「めがね」に関連することは何も起こらない。 たぶん、「めがね」=「固定観念」みたいなんだろうね。 だからあえて説明的な流れもないし、ちょっと変わった日常もある。 戸惑うことは普通なんだけど、こうあるべきって思っていることは場所が違えばそうでもないし。

自分が石垣島に行ったことを考えていた。 精神的に限界ギリギリで、遠くに離れたいと思っていた。 「たそがれる」というような時間はなかったものの、いつもと違う環境にいるのは悪くなかった。 与論島に行きたいなと思ったのも、何かリセットできるかなって期待しているからだと思う。

やっぱり、まだ疲れているのかなぁ。
2021.2.9

 

つながっている
緊急事態宣言も3回目になると、感染者の母数が多いし、変異種も増えていて、効果が出ていてもわからなくなってきた。 休業要請も最初に比べたら範囲も狭いけど、休業によって思わぬところにも影響が出ている。 世の中、いろいろつながっている。

この1年、会社周りの飲食店はいくつも閉店してしまった。 たまに見ていたアパレルも倒産。 この状況の中、頑張って新しく家族になる人も何組か知っているし、やめた人も何組か知っている。 普段目にしないような生鮮食品が、飲食店の取引縮小の影響なのか、手頃な価格でお店に並んでいる。 おうちを充実させるため、家電の買い替え需要は多いらしい。

休業すると、インフラ系、ガス、水道、電気の需要は減る。 飲食店だと、関連して食材の需要は減り、流通量がへれば仲介業者の仕事も減ってしまう。 2,3ヶ月かけて育てた野菜は、急な休業要請だと引き取り先がすぐには見つからない。 ネット通販での協力販売も一時的な効果で、一般のお店に流れてきても、お店と違って必要分しか購入されないから、やっぱり余ってしまう。 休業して困っているのは、お店だけじゃないんだよ。

休業ではないものの、在宅勤務が主流になると、出勤や出張で交通機関を利用することが減る。 在宅なので服装もラフになり、デパートに並ぶようなビジネス仕様の服装や靴、鞄がそれほど必要でなくなる。 化粧もラフになりつつあって、メイク商品といわれる部分は苦戦中。 ネット通販になっても、そもそも需要が減ってしまったので立て直しが難しい。 昼休みのランチも自宅で済ますなら、飲食店に行くことも、お弁当を購入する機会も減る。 仕事の面で見れば在宅勤務は有効な手段かもしれないが、関連する会社は素直に喜べない状況かも。

お金を回す形で休業要請が出ていても、給付金の対象をみていると全体の影響まで把握できていないのでは?と思う。 お金をばらまくだけではなく、何かもっと発展的な議論はされていないのだろうか? この状態が続くと、農家まで廃業してしまうかもしれない。 さらに進めば、日本の食糧需給はどうなっていくのだろう。 必要最低限の生活って、衣食住が成り立っている前提での保証ではないのだろうか、、、
深く考えすぎると、怖いね。
2021.5.9

[History]


http://www.ne.jp/asahi/toki/times/ 
Update : 2021/8/14