〜 第173回 〜
<2005.8.28 公開>
90度に曲がらない |
骨折の話が続いてしまうが、自分の中では今一番考えることだから。 最初に病院へ行ったときも言われていたはずなんだけど、次のときに改めて言われるとなんだかな、一瞬でもぐっと来るものがある。 「もう90度には曲がりませんよ」 この骨折の状態は、手術するかしないかのぎりぎりのレベル。 手術するにしても、腰から骨を移植する方法になるので、かなり大掛かりなことになるらしい。 手術したら元に戻るという確実な保障もないし、手術なしでいってリハビリをいれて、なんとか90度近くまで曲げれるようになったら、生活には支障がないから手術なしでいくというのが、お医者の判断。 指の角度が重要な仕事やスポーツをしているわけでもないから、お医者の判断でも構わない。 だけど、この判断権はあたしにはないのだろうかと、多分、自分で判断しても手術はしないけど、ちょっと思ったり。。。 骨折を放置していて指が曲がらなくなったという話を、いくつかきいた。 でも、利き腕の親指じゃないんだよね。 「90度曲がりません」と聞いたら、まったく動かない、かなりの障害を持ったような気になってしまうけど、今の固定している状態よりは動かせるし、物も掴み取ることは出来るはず。 90度に曲げなくても出来ることは多い。 90度に曲げなきゃ出来ないことって何だろうって考えても、すぐには思いつかないから、やっぱり普通の生活には支障がないのだろう。 とりあえず、じゃんけんでグーは力強く握り締めるのは無理だろうし、シャーペンをカチカチと軽快にノックするのはちょっと無理かも。。。 とりあえず、固定しだして3週間は経った。 上手くいけば、あと1週間ちょっとでこの固定は外れるはず。 延長されたらちょっと辛いかなとも思うけど。 固定が外れたらそれで終わりではなくて、リハビリが始まってしまう。 多分、そんなにこまめに通わなくてもいいはず。 一番恐れるのは、経過が思わしくなく「やっぱり手術」ってことになること。 あんまり無理しないようにはしているんだけど、それでもやめとけばよかったってことはやってしまう。 重い荷物をつい大丈夫だろうと運んでしまって、指に負担がかかって痛いときとか。。。 今困ること。 ドアのノブ丸いやつだと右手では回し空けることが出来ない。 物を支えておくことが出来ない。 ペットボトルのふたが堅いとあけられない。 お菓子の袋が破りあけられない。 「どこからでも開けられます」の表示があっても、ある程度の力が両手で出せないと開けられない。 服のボタンがなかなか止まらない。 まぁ、使わない脳を目いっぱい使って考えて、不便なことでもなんとかがんばってます。。。 |
方針だけの経営 |
会社の方針って、どういう展開がされているのだろうか。 大抵の会社というのか、今までの会社だと、方針が決まったら具体的に何をしていくってことを決めて、各部門でより詳細にやるべきことが決まっていくのだろう。 乗り物を作ると決めて、じゃぁ具体的には家庭用の車で行きましょう、ではうちの部門ではデザインを考えますって感じだろうか? 下に行けば行くほど選択の範囲が狭まって、本来の目的が見えてこない。 最近ではサッカー型というのか、方針だけが決まり、後はそれに基づきそれぞれがどうすればいいのか考えてくださいっていうパターンが多くなってきている気がする。 乗り物であれば、飛行機だっていいし、自転車だっていい。 ある程度のシェアが取れるなら特定の個人向けのものでも構わない。 考える範囲は広くて、方針の範囲内ならどこにでも手を出すことが出来るけど、それなりの知恵や経験がなければ上手くいかない。 自分で考えるってのは悪いことでもないし、ただ言われたことしか出来ない状態でいるよりはよっぽどましな気がする。 でも、具体的にどうすればいいってのがわからないまま、ただ、考えてくださいって方針だけ投げられても動きにくい。 やっぱり、最初だけでも、方針を元にこういう風にアイデアを展開していくって見本を示さないと、誰も手が出せないのが現実。 いわれなくても出来る人もいるけど、やっぱりごく少数。 長いこと会社のやり方に浸った人には、言われた範囲で物事をすることに慣れてしまっているので、いきなり考えてやってと言われても、面倒だし考えることすら忘れてしまっている。 若手ならまだ染まってないから大丈夫かと思えば、いまや物を考えるよりも簡単に答えが落ちているような状態で過ごしてきているから、1から物を考えるってことがなかなか出来ないようだ。 普段やりなれていないことは、誰でも出来ないって思うんだけど。 多分、サッカー型って言われているものは、海外から持ち込まれたものだろう。 日本人は言われたことさえしていればいいという仕事のやり方やあまり考えなくてもなんとかなる日常の生活でずーっときているけど、海外では毎日が自分で考えることでいっぱいだ。 多分、スタート時点の経験値も違うし、意識も違う。 出来る人から見れば、簡単なことだろうけど、そういう環境におかれたことのない人にとっては、ただの苦痛でしかないかもしれない。 これからもこういう経営を始める会社は増えていくだろう。 ちゃんとわかっていて方針しか出さないのは経営者の怠慢でも、無知でも、責任逃れでもない。 具体的で詳細な方針を出すことで、可能性をつぶさないようにしていると、考えたい。 中には、口だけでどうしようもない経営者もいるとは思うけど、そういうのって会社にいればうすうすわかるもの。 それはそれでつぶれる前に、自分のことを考えればいい。 いい方向に向かっているとは思うけど、やっぱり、今の状態で方針だけ投げるのはまだ早いと思うのだ。 |