TOKIのわがまま

〜 第111回 〜

<2003.2.2 公開>

 

カニカニ
ついこの前、カニを食べにある温泉にいった。 小さな民宿(?)で、部屋数も6室のみ。 娯楽もそれほどなく、ある意味隠れた宿的なところ。 この時期のメインは温泉よりもカニ。シンプルで新鮮なカニ料理をお腹いっぱい頂いた。

冬の贅沢食材といえば、カニ。 カニがあれば豪華って思っちゃうんだけど、考えてみたらそうがつがつと食べるほうではない。 どちらかといえば、お腹一杯食べるよりもそっと添えられている感じのほうが、ありがたいかも。 

宿で食べたカニは、酢の物、生のカニ、ゆでたカニ、炭火でやくカニ、カニ鍋、翌朝はカニの味噌汁。 食べやすいようにカニの殻を切ってくれているくらいで、特別手を加えたものが出て来たわけじゃない。 手を加えたらいろんなものが作れるのだろうし、そういうのをちょっとづつ食べるのも楽しいだろう。 だけど、本当にいいものならシンプルなものが一番かもしれない。

カニが苦手とか、体質に合わないとかってのではない。 カニの身を取り出すのが面倒なのは少しある。 1つのカニの足と格闘している間に、周りはつぎつぎと新しいものを食して行く。 カニ鍋なんかだとカニの足と格闘している間に周りはすべてを食べ尽くしてすでにお腹一杯になってしまっていて、締めの雑炊へと突入しようとしている。 あたしのお腹が満足する前に周りはすべてが終わってしまっていて、あたしはつまらない。 
 
あたしがただ、カニを食べるのが下手でトロイだけのこと。 それでも、なんか周りがせかせかした感じがして落ち着いて味わえられない。 せっかくのカニなのに。。。

カニだと喜んで急に沢山食べると、カニの成分のせいかお腹が痛くなる感じ。 おいしく食べられても、やっぱ限度って物があるんだよ、きっと。 
2003.2.1

 

炭火
寒い日は苦手だ。 着こめば暖かくなるけど動きにくい。 暖房をつければその場から動けなくなる。 どれも面倒で寒さを我慢していると、今度は体が冷えて体温が下がり気分が悪くなる。 

古典の本で暖を取るのに火鉢を使っているのを目にすると、本当に暖かいの?気休めじゃないの?って疑いたくなる。 だってあんな小さなものの中にちょっとだけ入れてある炭火では不充分にしか見えない。 かなり着こんでいても、雪の降る日なんてあれじゃ耐えられないだろうなんて思ってしまう。

でも、実際に炭火に遭遇すると疑いは晴れてしまう。 小さいのに大きな火力がある。 急激に暖かくなることはないかもしれないが、手をかざしていると指先からじわじわと暖かさが浸透してくる。 暖かさは広がっていき、体全体に回るには時間はかかるけど、充分満足できる。 

炭火焼なんてのも、炭自体は小さい割に十分な力で、短い時間できれいに焼きあがる。 なぜか、ガスで焼くよりもおいしい感じ。 ときどきパチパチとはぜるのはちょっと怖いけどでも少し赤くなった炭火をみているのは、落ち着く。

炭自体が自然のものだからかな。 素朴で、小さい割に力強くて。 だけど、扱い方を間違えると、命がなくなることもある。 密封された小さな家では換気の面で扱いにくいのだけど、でもちょっとあると心が和む気がするのは気のせい?

大きな家でなら、囲炉裏までも行かなくても、小さな火鉢を置いてみるのも良い感じかもしれない。。。 お湯を沸かしてみたり、時々お餅とか焼いてみたりして。。。 今では贅沢な話なんだろうね。
2003.2.2

[History]


http://www.ne.jp/asahi/toki/times/ 
Update : 2003/02/16.