〜 第89回 〜
<2002.3.5 公開>
赤と青 |
小さい時は赤い色のものを中心に与えられていた。 だけど、赤い色のものを持つのは嫌いだった。 赤ではなく、青いものを要求していた。 赤は女の子、青は男の子の色。 赤は動的、青は静的イメージ。 赤はどこか艶かしくて青は清閑で知に満ちている。 赤という色はあんまり良いイメージがないような気さえする。 赤と青は対照的なんだけど、どちらが特別優れているというものでもない。 赤が嫌いだったのは、女の子だから赤という押し付けが嫌だったのが一番。 カラフルな服を着ている同級生たちがいるのに、中心的な色が赤に限定されてしまっているのは、あんまりうれしいものじゃない。 周りのあたしに対するイメージが赤になっていたのも、ちょっとおもしろくなかった。 青に引かれていたのは、そのさわやかな感じが自分の中に欲しかったから。 自分の心がどこか閉ざされていて、どんよりした気持ちを一層したかったのかもしれない。 勉強する時に周りに青い色のものがあると、集中出来てはかどるという。 いろいろな迷いを遠ざけてくれるよう。 色のパワー効果というのは、多少はあるのかもしれない。 赤は嫌いとか言っていたけど、眼鏡のフレームが赤だったことがある。 なぜだか、そのフレームに惹かれた。 まだカラーの入ったフレームを使っている人はあまり居なくて、誰もが同じような銀色や金色フレームを使っていた。 本当なら避けているだろう赤が、かわいい感じがしてどうしても欲しくなった。 自分が良いものだと思ったら、色にこだわる必要なんて何にもなかった。 今では、赤と青はうまく共存していると思う。 どちらかの色にそろえたほうが良いものもあるだろうし、特別こだわる必要のないものもある。 自分をイメージしたい色が思うようにあるならいい。 でも、どっちかっていえば、まだ青のほうが優勢かな。 |
食べるのは自己責任? |
最近買ったお菓子の賞味期限が切れていた。 半分くらい食べてからそのことに気付いたけど、どうやら買った時点で既に1週間ほど経っていたみたい。 確認せずに買ったあたしも悪いけど、食品に注目が集まっている現段階で賞味期限切れのものをあたりまえのように販売していた店って大丈夫なんだろうか。 賞味期限の操作やラベル内容の偽造、パック時点での偽装なんてのは、別に今に始まったことではないと思う。 そういうのをわかった上で良いものを見分ける力が客にはあった。 食品に関する法律がいろいろ出来て安全性が高まっているはず。 安心するとどうしても判断が甘くなってしまう。 法律とチェックが同じレベルであればいいんだけど、チェックがあいまいなままだから、今になって大きく取り上げられているのかもしれない。 お店に並んだものは、見た目やラベルの内容から判断するしかない。 偽造されていたらもうお手上げ状態。 信じるか信じないかはもう自己判断しかない。 安全なものを手に入れたいなら、自分で野菜や家畜を育てて行くしかない。 だけど、そんな余裕なんて大抵の人は持ち合わせていない。 あとは個人的に物を見る力を強化していくしかないのかもしれない。 世間では食品に対する安全性を信じられなくなっている。 今起こっていることは決してマイナスなことばかりじゃないと思う。 今だけの事にしないで、いい方向に発展させることが必要かも。 チェックをもっと強化するとか、判断するための基礎知識を広く広めるとか。加工段階の作業がもっと明らかなものならば、偽装しにくいかも。 とりあえず、賞味期限くらいは自分で判断出来るようしないとね。 |
ワインの誘惑 |
お酒はまったくダメなわけじゃないけど、自分から飲もうとは思わない。 飲んでも、洋酒系や日本酒はちょっときつい感じがして苦手。 なのに、なぜかワインの知識は欲しいなぁと思ってはいる。 ワインへの思いはワイン好きの誰かさん(?)の影響でも、一時期の流行の影響でもない。なんかワインって、知識があるとすごくかっこいい感じがする。 テイスティングでワインの良し悪しがわかるのもちょっといい。 味を見分けるのは利き酒もあるんだけど、ワインの方がちょっと上品な気がする。 ただそれだけかも。 ソムリエ教室なんてのが流行ってしまうとちょっと面白くない。 自分の意思としては少しはちゃんと勉強したいと思っているんだけど、流行りに乗っかっているようでなんか座りごこちが悪い。 流行りは流行りで、手軽に勉強できる機会が増えていいのだろうけど、ソムリエになるぞってほどの強い意気込みはないから、なんか中途半端。 とはいえ、まだ何も準備は出来ていない。 ワイン自体にまだなれる様子もない。 甘口のものだといいんだけど、ちょっと辛口になるとまだまだ。 普段の自分の味覚もかなりあやしいので、躊躇してしまう。 実際のところ、いろんなうんちく並べるよりも、飲んで「これおいしい」と思えたらそれで良いものなんだろうな。 まぁ、そのうちに。 |