〜 第79回 〜
<2001.10.14 公開>
原点に戻る |
最近行ったライブでのこと。 ライブが始まってすぐに「原点に戻る」という言葉が、あたしの中で浮かび上がった。 出発点に戻ったらいいんだなぁと思って、そのまま気にしないでいた。 それなのに日が経つにつれて言葉が重みを持ち出した。 そう言えば、今年のテーマというのか何度も繰り返されていた言葉だ。 何も考えずに元に戻る。 原点、出発点がどこなのかわからない。 何に対しての原点? 仕事、恋愛、人生? 自分はどこに戻りたいのかわからない。 今あるすべてをクリアしてしまいたいと思うことはある。 そうするには、まだまだ自分自信の決意が小さすぎる。 ただクリアするだけでは、原点に戻ることにならない。 原点に戻ることは何かをクリアすること、否定することじゃない。 どっちかと言えば、昇華してしまう感じ。 そして、ただ単にもう一度、心機一転、出発するだけ。 夜中に、この言葉を思い出したらなんだか涙が出て来た。 いろいろな悩みが知らない間にたまっていたのかもしれない。 不安というより、なんだか安心感。 明けた朝は何も変わらない。 なんとなくちょっとすっきりした感じ。 原点はまだわかんないけど、迷ったら戻ればいい。 ただ、そう思えるだけでちょっと楽になった... |
ひとり |
一人でいても大丈夫と思ったのは、何時の頃だったのか? 一人でいることが出来ないとダメになるような気がしていた。 今現在、必要以上、人とコミュニケーションを取ろうという気が無くなってきている気がする。 一人でいられることと一人でいることは別なことなのに。 小学校に入った時のなりたい仕事は、スチュワーデス。 ただ単に、飛行機に乗れるというだけでいいなぁと思っていた。 歌うことにも憧れて、コンピュータなんかにも興味を持って、最終的に思っていたのは図書館司書。 本の近くで仕事をしたかった。 ただ図書館で働くのはかなりの狭き門で、学校の先生になって図書室にいるのもいいかなぁと思っていた。 高校のOB吹奏楽団で長く在籍していたけど、ホールを借りて年1回演奏するくらいの活動。 最初はそれでもよかった。 ある時、ある会館のお祭りで演奏することになって、当日集まれる人だけでその日に曲を決めて、軽くリハをして本番という無茶な感じのことをやった。 だけど、わかる人が聞けば明らかに練習してませんって演奏。 それなのに小さい子が集まってきてくれて、その子供たちと会話しながらの演奏となった。 なんか、お客さんが近くに感じられて、これがあたしが望む形かなぁと感じていた。 あたしは人とコミュニケーションを取るのが苦手だ。 最初の人見知りはかなりひどい。 一人でいられるようにならないと、精神的に厳しい感じ。 だけど、図書委員の時、受付に座っているの、楽しかった。 仕事は人と接する機会が少ないからと選んでいたのに、今、もっとユーザーの顔が見えること、小回りの効く仕事がしたい。 仕事にしても、楽器にしても、あたしは人と接することを欲しているみたい。 一人でいられるけど、ずーっと一人で居ようとするのは、どうやら無理がある。 ちょっとずつその現実が自分を苦しめ出した。 もうすぐ、限界点なのかな。 解決法は見えているんだから、後は自分の問題。 ちゃんと周りを見渡せば、本当はひとりじゃないんだよね。 |
どこへ戻ろう? |
もう一度人生をやりなおせるなら、どこに戻りたいですか? 夢に出てくるのは、高校生が多いかな。 特に試験中のものが。 高校生に戻ったら、もうちょっと勉強しようという気持ちはあるかも。 だけど、結局クラブが中心になるんだろうね。 終わった恋愛をもう一度やりなおす? だけど、これはあたしだけの努力でなんとかなるものじゃない。 結果がどうあれ、やることはやったというのが残るだけ。 結果を知っていてなんとかするのは、ちょっと卑怯な感じがする。 後であたしが後ろめたさで苦しくなる。 仕事を選びなおす? 世の中がどう変化するのかわかってるんだから、うまく利用すればすごいよね。 でも、結局、何年かを知っているだけで、それを過ぎるとおしまい。 多分、今と同じ仕事を選択するんだろうね。 戻りたい場所はちゃんと考えればあるだろう。 だけど、あたしは今を選択する。 過去は過去で、戻ったところで思い通りに変えられるのはかなり難しい。 難しいから戻らないんじゃない。 結局、自分の人生は不満が多少あっても、修正しなければいけないほどの不満はない。 戻る場所はない。 ただ前進のみ。 変えるのは未来だけでいい。 |