・・・to113の「武王頑駄無」制作日記・・・

 
 BB戦士223番の「武王頑駄無」です。武者○伝の4番目のプラモデルになります。まずは、プラモデルを買わないことには始まりません。オモチャ屋などで買いましょう。その際に、注意!バンダイのプラモデル(特にBB戦士武者シリーズ)は説明書だけを盗んでいく心無い人が結構います。必ず、店頭で説明書の有無を確認してください。


 
 全パーツです。白・青・赤・黒がひとつになっているランナーは「武者丸」からの流用パーツです。バンダイのプラモデルは同一キャラクターのパワーアップ時にはこのようなランナーの流用がよくみられます。
 「武者丸」はBB戦士219番なのでそんなに昔のものではありません。モールドの入りかた・パーツの抜き具合等は新規パーツと何ら遜色はありませんので、気にならず作れます。兜飾りは金メッキです。これこそ武者頑駄無の命です。多彩な瞳シールもうれしいです。


 
 さて、ランナーでパーツを一通り確認したら、パッケージイラストや説明書を見て「武王頑駄無」のイメージを作りましょう。そこでこのプラモデルをどのように制作するか決定します。
 幸い、説明書にさまざまな紹介記事があるのでイメージつくりには事欠きません。「武者○伝」はコミックボンボンにマンガが連載されているのでそれを参考にしてもいいですね。



ランナー・説明書を眺めて以下のことを検討しました。


検討@
:「武王頑駄無」は主人公「武者丸」のパワーアップ形態。キャラの個性が強いこの武者をオリジナルカラーで塗るか?それとも設定通りのカラーで塗るか?
答え@:白と青が基調の武者は珍しい。武者頑駄無と同じ赤と黒が基調の色にしようと思ったが、このコーナー用に買ったプラモデルなので設定通りの色に決定。但し、白は間延びして見えるので若干色を暗くしグラデーションをかける。


検討A
:いかにも上から被せた感じがする胸の鎧と腕パーツに手を加えようか?
答えA:胸パーツの密着感を高める工作をすると大変な作業になるのでパス。上腕に回転軸を入れたい腕パーツは「武ちゃ丸」の腕に「武王頑駄無」のパーツを被せるのでしょうがない。


検討B
:金メッキパーツの処理はどうしようか?
答えB:どうしてもメッキ部分だけ目立ってしまうし、パーツを切った後のゲート処理がうまくできないので塗装で表現。

検討C
:シールは使うか?
答えC:使わない。しかしとても好感持てる瞳シールだけつかう。・・・予定。

形状の変更はナシ。配色も基本的には設定通り。細かい色は塗りながら考える。
武ちゃ丸よりも武王の時を優先して全体的に渋めの色を塗る。


と、いう具合に大体の目安は決めました。さあ、制作にかかります!!

 まずは素組みします。BB戦士くらいなら仮組みも素組みも同じようなものです。いつも使っているものを紹介。

@・・・
ニッパー・・・必ず模型用の刃が薄いものを使いましょう。
A・・・接着剤・・・BB戦士は接着剤は使いませんが、パーツの密着度を高めるのは必要不可欠です。下で説明しますが簡単なパテの役目も果たしてもらいます。
B・・・
マスキングテープ・・・模型用の低粘度タイプを使いましょう。普通のペープだと塗装面を剥いでしまいます。
C・・・カッターナイフ・・・市販のもので十分です。
D・・・デザインナイフ・・・アートナイフとも言います。形出し・カンナがけ・スジ彫り等に使う万能アイテム。替え刃もたくさん用意しておきましょう。
E・・・耐水ペーパー・・・洗濯バサミにはさんであるのは耐水ペーパーを小さく切ったものです。800番・1000番を用意しました。
F・・・耐水ペーパー(スポンジタイプ)・・・曲面を磨くには重宝します。今回は兜くらいにしか使わないです。

  パーツはランナーからギリギリの所を切るのではなく余裕を持たして切りましょう。そしてパーツのギリギリで切り、カッターで成形します。

 おや?このプラモデルは特殊なゲートをしていますね。

 説明書を読むと「道具を使わなくても簡単に切り取れる」と書いてあります。試しにやってみました。結果が左のバックパックのパーツ(C)です。パーツがえぐれているのがわかるでしょうか?年少ユーザー用に考えた技術のようですが、このページを見ているくらいの貴兄には必要のない技術でしょう。

 しかし、困ったことにこの特殊なゲートのせいでニッパーやカッターで切っても、パーツがえぐれてしまうことが多いです。表面処理が大変になりそうです。


 すベてのパーツを切り取り、カッターで軽く成形しました。そして仮組みをしました。改めて実物を見て・・・


よい点・・・・顔がかっこいい。特に兜飾りは好みだ。
       腕・脚がしっかりしている。
       肩パーツがかっこいい。
悪い点・・・・せっかく色プラなのに白しか見えてない。
       上から着させた鎧が、浮いている。
       羽が小さい。


 さて、仮組みをして「武王」「武ちゃ丸&白鋼牛」にして遊んでみて完成後は「白鋼牛」には変形させないと、思いました。理由は鎧パーツRの金で塗装する部分に左右の足を合体させるためです。どう考えても金の塗装が落ちてしまうからです。

 あと、「武ちゃ丸」にする際、兜を半回転させますがそれも危険です。頬当てや内部のプラの肉厚が顔の塗装を削ってしまいます。変形させるときはチョンマゲと兜は外して行います。それでも脱着の時は危険ですので左の図の斜線部はカッターで削ったほうがよいでしょう。


 兜のパーツ(26と30)は接着します。その際、両方のパーツにたっぷり接着剤を塗ります。そしてズレのないようにしっかり接着します。すると左の図のように表面にプラと接着剤が混ざったのもが出てくると思います。

 これはふき取らないでください。パテの変わりに隙間を埋めてくれた証拠です。この状態で丸1日は自然乾燥させましょう。


 接着したのは、兜・胸・腰・左右腕アーマー・鞘です。



 全てのパーツをカッターで成形しました。ここからプラモデル作りで最も根気と根性が必要な表面処理に入ります。

 そこで、2つのパーツが気になりました。対処しましょう。



 複雑な足アーマー(28、29)は一体成形で作られています。これだけのモノを一回で抜けるバンダイの制作力はスゴイです。しかし、そのためにマーカーでラインを書いてある部分に大きな段差ができてしまっています。他のパーツにも多く見られますが、特にここはひどいのできちんとヤスリがけしましょう。完成度に大きくかかわります。


 金メッキ部分のゲートは目立ちます。それに、完全な復元処理はできません。今回は塗装でこの部分の金も再現するので金メッキは剥いでしまいましょう。


 ラッカー用のシンナーで金メッキは簡単に落とすことができます。


 下地の銀のコーティングは簡単には落ちません。ヤスリをかけてコーティングを落とすことにします。メッキ処理パーツは表面に凹凸がけっこうありますのできれいにしましょう。



 ゲートをきれいに処理し、目立つつなぎ目も消しました。そして全体的に800番のペーパーでヤスリかけをしました。これにて下地処理の完成です。

個人的に下地処理はとても嫌いな工程です。いつもテレビを観ながらヤスリをかけます。
しかし、下地処理は塗装前には必要不可欠です。頑張りましょう。


次はプラモ制作の醍醐味!塗装に入ります。

 さて、塗装の前にパーツの表面をきれいにしましょう。

@・・・ティッシュペーパー・・・結構使います。
A・・・ブラシ・・・ヤスリの削りカスをこれで落とします。ドラッグストアで600円で買った化粧用のチークブラシを使っています。
B・・・石鹸水・・・全身ヤスリがけがしてあればいいのですが、パーツの表面には離型剤や油分がついています。これらのせいで塗装がうまく乗らなかったリ、簡単にはげてしまうことがあります。私は塗装前に中性洗剤を混ぜた水をティッシュに染み込ませてパーツを拭きます。お試しあれ。


 エアブラシ塗装をするので写真のようにパーツを空中で保持するものを自作すると、指が汚れないし、指紋がつかないのでいいです。


作業するところには新聞紙をひいて、換気には十分注意しましょう!!


 エアブラシはタミヤのトリガー式のものです。



 クリーンポットも用意しておくといいです。


 今回は
検討@で暗めの色でグラデーションをつけると決めたので前パーツをつや消しの黒で塗り、本来の色を立ち上げる方法をとります。

 使用カラー:
GSIクレオスのラッカー系 つや消しブラック


 塗り残しのないように真黒にたっぷり塗ります

真黒です。
もう、後戻りはできません。

 
 パーツの縁やエッジに黒を残しつつ全身に白を塗ります。

使用カラー:GSIクレオスのラッカー系 キャラクターホワイトにシルバー少々


 色を
塗るとき単色を使わずに何か少し他の色を入れることをお勧めします。これは色によって使っている顔料が違うのでそれを混ぜることで下地の色を隠す力(隠ぺい力)がアップするからです。
 基本色白の塗装完成です。他の色も塗りますのでこのくらいきついグラデーションでも、かまわないでしょう。

 さあ、基本の白が塗り終わりきれいに乾きました。ラッカーカラーを使っているので乾くのは非常に早いです。次に面積の多い、アオを塗ろうと思います。

 大まかな部分は、マスキングテープの切り貼りです。根気のいる作業になります。デザインナイフと精度の高いピンセットで上手に張りましょう。

 今回は、羽や肩アーマーの複雑な部分の一部に「モデラーズ社」の
マスキングゾルを使ってみました。

 上の画像の鞘は単純な面でしたのでマスキングテープできれいに貼れました。エアブラシで塗装したあと、マスキングテープをめくるときは快感の極みです!

 羽は若干の段差と下の小羽のテープ張りが面倒でしたのでマスキングゾルを使いました。画像が見にくいですが、効果はまずまずです。

 マスキングゾルの色は水色。乾くと半透明の白になります。2度塗りすると良い感じの皮膜になりますが、2回目の塗りのときに1度目の皮膜がすぐにはがれてきます。うまく、一度で上手に塗りましょう。あと、筆の手入れが非常に大変です。
筆を一本捨てる思いで塗りましょう。

 ゲンコツの上の部分のアオは塗装範囲が、説明書・箱絵・ボンボンにしっかり載っていなかったので、白のままです。(ホビージャパンには見やすい絵がありました。)




 使用カラー:GSIクレオスのラッカー系 キャラクターブルー

 同じようにアカも塗装しました。




 使用カラー:
GSIクレオスのラッカー系 
         モンザレッド(50%)+スカーレット(50%)

マスキングテープ(特にマスキングゾル)を使った部分は縁の方がきれいに塗れてなかったり、
テープで隠れてしまった部分が出たりします。
その際、筆で補修するのですが(リタッチ)同じ色をエアブラシで塗るのと、筆で塗るのとは
かなり色調が違います。それが今回の色を混ぜて作ったシロ・アカでは如実に現れます。


エアブラシ塗装はやり直しがきかないと覚悟してかかりましょう。


 BB戦士武者シリーズの特徴的なカラーはなんといっても「金色」です。実際の鎧武者の飾りになる部分ですのでいろいろなところに効果的に配色してありますので、マスキングしてエアブラシで塗るのは大変です。
 それに金色は溶剤と顔料が分離しやすいのでエアブラシに向いていません。今回は、大兜以外は筆塗りで進めます。

  使用カラー:GSIクレオスのラッカー系 
         ゴールド(80%)+スーパークリヤー(20%)

 スーパークリヤーには造型村の「SHINE PAERL ゴールド」
を贅沢にたくさん溶いてあります。独特の輝きが出ます。

 この武王には金のほかに緑がアクセントに所々に見られます。ここだけは、渋めの全体の印象と画一して明るく塗ろうと思います。

 手甲、羽根、鞘の緑を塗る部分の塗料を落とします。先に、しっかりプランが練られていればマスキングしておいたのですが・・・。塗装面が厚ぼったくなってもよいのでしたら塗装を落とさずに、上から白を塗ってもうよいでしょう。


   使用カラー:GSIクレオスのラッカー系 蛍光グリーン

 この色はとても筆のすべりが悪い色です。それに乾燥が速いので、乾燥弛緩剤(リダーダー)を混ぜるのをお勧めします。乾燥後は艶ナシになりますのでスーパークリヤーを混ぜてもよいかと思います。

         

 さあ、基本塗装が終わりました。後は、仕上だけです。
この時点では・・・

本体白、本体青が半光沢。

本体赤、金が光沢。

緑がつや消し。  
      に、なっています。

 ななめからのアングルもかっこいいです。真黒の時を思えばよくここまできたと感慨深いです!!

 
 BB戦士には成型で色分けできないところはホイルシールで、サポートしています。特に瞳は塗りわけが難しいですし、
キャラ性からシールにたよるといいでしょう。

 その際も、ひと工夫。

 ご覧のように、モノアイ部分のみデザインナイフで切り取って貼りましょう。


 コレで顔に光が入る時、瞳のみがキラリと光ります。


 肩や背中の羽根には緑色の丸い部分があります。

 ここに手を加えてみましょう。

 画像は
WAVE社のクリアーパーツです。
クリアー、クリアーピンクと3色あります。各300円です。


 3mmのものを埋め込んで見ました。どうでしょうか?
簡単で効果が高いとは思いませんか?ただ、値段が高いので今回は羽根の部分には貼らなかったです。



ディテールアップはBB戦士では加減を考えないと
BB戦士らしいかわいさが損なわれます。
今回は、部分的にある「緑の丸」に手を加えました。
シールを多用すると玩具っぽさが出てしまいますので
がんばって色を塗りましょう。

次はついに仕上げ、そして完成です。

このページの更新情報。
 第一回更新・2001年12月2日 検討まで
 第二回更新・2001年12月9日 全身やすりがけまで
 第三回更新・2001年12月14日 基本白塗装まで
 第四回更新・2001年12月18日 アオ・アカ塗装まで
 第五回更新・2002年1月14日 アクセント金・緑塗装まで
 第六回更新・2002年4月30日 シール貼り・ディテールアップまで
 

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