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フライトバッグと中味

フライトバッグ

会社から支給されますが、マイ・フライトバッグにこだわり高級なバッグを使っておられる方もおられます。
下記の写真は一般的なフライトバッグです

バッグは意外と重たいのでカートに乗せて転がします

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携行品

フライトバッグには一体何が入っているのか聞かれることがあります。
人は見えないものには関心が高く知りたくなるのが普通でしょうが、でもなかなか中味を見る機会はないと思われます。

今回は一般的な内容品を調べてみます。
パイロットが飛ぶために必要な品々は、公的なもの、私的なものとに分かれます。

公的なものといえば、航空業務をするときに携行しなければならない書類があります。
航空法第67条には、
”航空業務を行う場合には技能証明書、航空身体検査証明書を携帯しなければならない”と謳われております。

@以下の写真は必ず携行しなければならない書類です
パイロットが受ける試験、審査の場合は、先ずこの書類の確認から入っていきます。

       ライセンスケース
好みによりケースは夫々違いますが一般的には上記のようなケースです



   技能証明書と無線従事者証明書
機長はATPLという定期運送用操縦士技能証明書、副操縦士は事業用操縦士技能証明書です。
右は無線従事者免許証です

  ATPL(定期運送用操縦士技能証明書)





     無線従事者免許証





      技能証明書-限定事項
定期運送用操縦士は機種ごとに訓練を受けて試験を受からなければなりません。
例えば、B737,B767,B747,DASH8・・・とか
飛ぶことができる機種名が記載されています

     航空身体検査証明書
第1種と第2種があります。
機長は第1種が必要で、副操縦士は第2種です。
第1種は6ヶ月毎、第2種は1年毎に航空身体検査を受けなければなりません


ARoute Mnual(ルートマニュアル)
 

SID(計器出発経路)かSTAR(計器到着経路)
のチャートです

Route Manualにファイルされている
ILS APPROACHの一般的なチャート
(精密進入方式の代表格)

上記の写真は世界の各航空会社が一般的に採用しているJEPPESEON ROUTE MANUALです
JEPPESEONという会社は世界各地の飛行場、航空路を一括管理しています
このマニュアルがあれば世界のどこの飛行場へも行くことができるし、またどの飛行場から出発することもできます。

このマニュアルには、世界の航空路図、各飛行場の諸元、出発経路、到着経路、ランウェイごとの空港への進入方式、注意事項・・・等が書かれております。
定期的(通常28日毎)に更新されてきますのでパイロットは更新作業に追われます。
変更点に目を通さないといけないので、更新作業をこなしながら変更点を確認して、次回のフライトに活かします。

しかし、世界のすべての飛行場を持っているわけではなく、各航空会社の路線構成上必要なルート、飛行場に関するものを携行します。
結構な厚さになりフライトバッグで一番の重量級です。


BHeadSet(ヘッドセット)

           
航空管制所、会社と交信するために必要なものです。
一般的には上記の写真のようなもので、会社から支給されますが、こだわるパイロットはマイヘッドセットを使う方もおられます。


CFLIGHT LOGBOOK(フライトログブック)

     

パイロットのフライト時間を記録する公式な書類で、フライト時間はパイロットにとって大事な証となるものです。
パイロットにとっての時間管理は全てこのログブックで行い、所属会社も同じように保存して資格管理をしています。
航空機が動き出すランプアウト時刻、離陸の時刻、着陸の時刻、ランプインの時刻、一便ごとの飛行時間、計器気象状態での飛行時間、ナイトタイム(夜間のフライト時間)等が記載されます。



その他

  フラッシュライト(懐中電灯)は携行しなければなりません
ナイトフライトの場合は外部点検時に必要です
サングラス 上空は紫外線が強いため必要です
私はレイバンを使っておりましたが、自分を主張できるグッズですので皆それぞれこだわっております。
手袋 操縦するときには操縦桿、スラストレバーの滑りを防止します
参考資料 訓練中に作成した自分専用の資料です。
調べ物をするときに直ぐに目的の箇所を探し出せます

現在ではタブレットやiPadに資料を入れることができます。
ノートパソコン ステイ先で調べ物をしたり、資料の作成に使います
  フライトコンピューター・航法用具
対地速度、風の計算、偏流の計算、コースの計算・・・等に使いますが現在では必要無くなりました。

航空機の進歩により、フライトに必要な情報は全てコンピュータ−で計算されて表示されます。
各種報告書 キャプテンレポート、ニアミスレポート、バードストライクレポート等
My Drink、チョコレート、その他お菓子 長いフライトの場合は巡航で気を紛らわすため買っておく場合があります
その他 パイロットは各々自分の必要、嗜好に合わせてバッグに忍ばせております。
時々お互いに中味を見せ合う場合がありますが、こんなものまでと思われる物を入れている方もおられます。
人それぞれですね!