う さ ぎ
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昼ごはんのあと「いい天気やから植物園にいこか」と、夫さんがいって出かけたが、車が着いたのは宇治からひと山越えた宇治田原のガーデニングの店<カントリー・ライフ>だった(こんなことはしょっちゅう)。草花をあれこれ見てから店内のカフェでお茶を飲むのです。 隅っこの、これから店に出す花の苗や、くたびれて引っ込めた苗が置いてある人気の少ない場所にうさぎがいた。うすい褐色で動かないから素焼きの置物かと思ったら本当のうさぎだった。 近づくと10センチほど逃げる。もっと近づいてなでなでしたい。真後ろからソロソロ行くんだけど、すぐ気づいて「知ってるよ」と横目でこっちを見る。もう、かわいい!というか、からかわれてるというか! 不思議なことにまばらにいるお客さんたちは誰もうさぎを見ていない。夫さんによると、変な顔して私を見ていたそう。まさか、あのうさぎ、私と夫さんだけに見えた?なんて。 お茶がすんでレジで、「あっちのうさぎ飼ってるの?」ときいたら、「え?うさぎ?」と怪訝な顔をされた。近くの店員さんが「いるみたいですねー」といった。 変なの。なにかキツネ、じゃなくて、うさぎにつままれたみたい。 |