本来は六道に苦しむ衆生を済度する地蔵の本願から分身したものであるが郡内地方の六地蔵は延宝8年(1680)に7人の名主が町奉行所に越訴して捕まり、延宝九年(1681)に金井川原で代表の関戸左近は磔(はりつけ)になり、他の6人は死罪になったと伝えられている。人々はそれらの犠牲者を悼んで六地蔵に託して菩提を弔った。
 そこでこの地方は特に多いという。冨春寺境内にも六体の浮き彫りの僧形が並んで建てられたものと、一つの石に並べて彫った並列型(絵馬型ともいう)と円筒の石に6体浮き彫りにし笠をつけた 一本地蔵の三種の地蔵が祀られている。六道とは地獄(怒)、餓鬼(欲)、畜生(愚)、修羅(とう争)、人間界、天上(喜悦)を云う。済度とは衆生を救い苦海をわたり極楽に至らしめることを云う。

名所・旧跡 小形山発