がたん、ごとん・・・
冬の津軽の風物詩、ストーブ列車に揺られます。
ダルマストーブ前の座席は、地元のおじいさんの指定席。
車掌さんが、ストーブに石炭をくべて廻ります。
石炭のほのかな香りと、柔らかい暖かさに包まれて・・・
”時と風景”がゆっくりと、静かに流れていきます。
ふと、後ろの客車を見ると、少年がこちらを伺っています。
カメラを下げた見慣れない訪問者が気になる様子。
シャッターチャンス!カメラを構えると、
恥ずかしそうに座席の影に隠れてしまいます。
そんな鬼ごっこを繰りかえした後、
知らん振りをしてソッポを向いた私を不思議そうに眺めた瞬間、
振り向きざまに「カシャッ!」と一枚。
つ〜かまえたっ!
再び顔を覗かせた少年に、”してやったり”の笑顔を送った。