三峰口駅で出発を待つ、秩父鉄道オリジナル100系。右手には元小田急の800系が見える。1984.11


秩父鉄道は、北関東を東西に延びる、羽生〜三峰口間71.7kmの鉄道である。
そして、熊谷貨物ターミナルへの短絡貨物線として、三ヶ尻線7.6kmを要している。
荒川の河岸段丘を縫うように走り、秩父のシンボル、”武甲山”を望むそのロケーションは、素晴らしいの一言。
沿線には、景勝地として有名な”長瀞”をはじめ、秩父路の観光地が各所に点在している。

秩父鉄道は、明治32年に発足した上武鉄道を祖とし、
熊谷―寄居間が開通したのが、明治34年10月の事であった。
現在営業中の民鉄で、5本の指に入る長い歴史を有している。
今年の10月には、めでたく100周年を迎えることとなる。

秩父鉄道の目玉は、なんといってもSL「パレオエクスプレス」
1988年熊谷で開催された、「さいたま博」開催に関連して、埼玉県の吹上小学校に保存されていた、
C58 363をJR大宮工場で整備の上、本線復帰させたものである。
(財)埼玉県北部観光振興財団により、旧型客車4両で運行されていたが、
2001年からの運行は、秩父鉄道に運行が移管され、
12系客車4両をダークグリーンに変更・整備の上、秩父路を駆けている。

秩父鉄道の最大の特徴は、民鉄最大規模を誇る、石灰石・セメント関連の貨物輸送である。
戦後の民鉄向け標準機である日立製のデキ100・300・500が、牽引を担当している。
ヲキ・ヲキフを20両連ねた1000t貨物は、まさに圧巻!!

それでは、昭和61年初訪問から近年の写真で、秩父鉄道を紹介しようと思います。



三峰口構内で休む、300系急行「秩父路」



パレオエクスプレスの客車の側面に描かれている、秩父鉄道のシンボルマーク。
”鉄道=地球にやさしい乗り物”、ということをイメージしています。

 秩父鉄道 No.1