思い出の美濃町線 新関―美濃間

      美濃町線の末端区間である新関―美濃間は、非常に変化に富んだ路線であった。
     残念ながら1999年3月31日をもって美濃町線の新関―美濃間(6.3km)は廃止となっている。
     
     簡単に、沿線の様子を説明したい。
     新関を出ると、国道との併用区間を砂埃を上げて走り、
     下有知をでると、併用区間と別れをつげ田園地帯に入り、唯一の交換駅である神光寺へ。
     国道をクロスすると、断続的に勾配のつづく区間となる。
     松森をでると、高速の陸橋をくぐり切通し区間へ。
     切通しを抜けると、終着美濃である。
     
     国道との併用区間は、まるで、昭和30年代にタイムスリップしたかのような光景。
     
松森周辺の山里を駆ける光景は、電車が路面タイプなだけに、異彩を放っていた。
     かつて美濃和紙の出荷で賑わったであろう、広い構内をもつ美濃駅は、
     古い駅舎の佇まいが、訪れる者の郷愁を誘った。

     現在、旧美濃電気軌道(美濃町線の前身)の車輛として大正15年に生まれた、
     丸窓電車モ512号(旧セミボ510型:エバーグリーン受賞)と、
     馬ヅラ電車として有名な、モ601(ローレル受賞)が、駅舎と共に静態保存されている。
     
     1998年8、12月の2回。
     帰省の際(”ムーンライトながら”乗車の時間調整)立ち寄った、美濃町線の情景をご覧下さい。

美濃駅構内