「ぷらっつ」

 最終更新日:2000/09/04 

by たけぽん

その他の方の感想・批評
 こまっち氏   「センターメーターは気に入らない」
 ほりっち氏   「良い車だけど買わない。買うなら『ヴィッツ』。」

 

 トヨタ「PLATZ」である。

 1999年8月に発表になった。

 1999年1月に発表になった「VITZ(ヴィッツ)」の兄弟車に当たる。

 ボディ形状はセダンでスリーサイズ・車重は 全長:4145/全幅:1660/全高:1500/車重:850(kg) となっている。エンジンは可変バルブタイミング直4DOHC997cc(1SZ-FE(VVT-i))で70馬力9.7kg・mを発生させる。


 実際に走行してみた感想としては「予想以上に良い車だ」ということだ。

 エンジンは良く廻るのだが、燃費を稼ぐ為なのかおかしな特性を持っている。
 スタート時は車重の軽さが良く働いてなかなかの加速をする。しかし、ある程度加速すると、急に加速しなくなり、エンジン回転数が十分に上がると再び加速を始める。
 減速時のエンジンブレーキは良く利くので、車重の軽さも相まって制動距離は短いといえる。あまり、急ブレーキをかけるとタイヤが負けるが。

 足周りは一言で言うと「ふわふわ」。
 タイヤが細い(155/80R13)せいもあってかすごく不安なイメージだ。
 曲がり角を少し「攻めて」やると、簡単にタイヤが鳴き出す。
 サスペンションも役不足な印象は否めない。後席にしばらく乗っていると「車酔い」になる人が多いのではないだろうか。

 ノイズに関しても全体に大きめだった。
 ロードノイズこそ極端に大きくは無いものの、走行中のエンジン音は非常にうるさく、車内の会話を困難にするほどであった。停車中はそれほどでもない。
 更に、雨天であったので走行中にフロントガラスに当たる雨の音なども大きく車内に浸入していた。


 総論としては、車両本体価格120万円程度であることを考慮に入れて、「良い車だ」と言えると思う。ただし、走行性能にはかなりの不満を感じるので、「走り」を重視したいなら排気量1500ccのモデル(車両本体価格約143万円)を勧める。価格差以上の満足を得られるだろう。

 コミューターとしての用途を強く意識した車なので、小回りは非常に良く、街乗りには便利だ。しかし、車としては際だった「特色」は無い「優等生」で魅力には欠ける。
 「この車が気に入っているなら良い車」である。


 次に、内装についてだが、「良くできている」といえる。

 幅には、あまり余裕は無いが隣に居る同乗者が気になるほど狭くはないし、高さに関しては頭上に十分すぎるゆとりがある。全長はあまり長くはないが全高の高さが幸いし後席も十分乗用に耐える。ただし、後席の背もたれがかなり立っているので長距離は疲れるかも知れない。
 ドアは長さこそ短いものの、アップライトな乗車姿勢と十分な開口面積でスムーズな乗降が可能だ。


 インパネ周りのデザインは兄貴分の「ヴィッツ」と共通。使いやすく、十分な収納も用意される。質感が低く、安っぽいのは120万円前後の価格帯を考えればしょうがないことだろう。

 エアコンの吹き出し口は円形でジェットタービンみたいでかっこいい。が、これでは「ひえひえカップホルダー」が着けられない。これはいけません。

 メーター類はセンターメーターに集中表示。上位装備になるとナビゲーションもここに入る。視線移動・焦点変化が少なく目が疲れないというふれこみだか、賛否両論あるようだ。要は、「慣れ」の問題だと思うが。
 私的には、運転席・助手席とも前に何もなさ過ぎて寂しい感じはする。

 オーディオは作りつけで、交換の出来る仕様はカタログにもない。音も操作性もなかなか良く、交換する必要も無いのかも知れないが、時が経つにつれ技術も流行も変化していくので、臨機応変に対応出来るようにして欲しいものだ。
 スピーカーがAピラーの根本にあって良く聞こえた。なかなか良い。4スピーカーだったらもっと良いだろう。(上級グレードに設定あり)


 トランクは予想以上に「深い」。容量は十分なのであろうが、底面積が狭く深いイメージがあるので多くのモノを「並べて」は置けない。見た目以上に入るのは間違いないが数字ほどには使えないのではないだろうか・・・


 総論としては、よく考えられていて使いやすい車だろう。デザイン的にも機能的にも良くできている。ただし、作りつけのオーディオやセンターメーターなど、以前からの考え方を捨てすぎている部分もあるようには感じられる。「ヴィッツ・セダン」ではなく「ヴィッツベースの小型セダン」を目指した方が、もう少し販売台数も稼げるような気がするのだが?

 

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その他の方による感想・批評


● こっまっち氏の感想・批評

ホームページのPlatzについて、私の意見を補足すると

・頭上にゆとりがある
・後席広い
・作り付けのオーディオ意外と音がよい
・エンジンブレーキよく利いた
・旋回半径が小さく町乗りに便利
・個人的にはメーターパネル見にくい(落ち着かない)

そんなところです。

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● ほりっち氏の感想・批評

 イメージ的には車達にあるように「プラッツ」というよりは「ぷらっちゅ」といった方が近いだろう。
 今回の試乗車は「たけぽん」のセルッちの入院に対する代車である。
 仕様は1リッターのオートマ4速車。

総評:
 結論から言うと、コストパフォーマンスは非常にいいと思われる。
 満足度から言うと「車好きにはすすめない」が、「街乗りで車にこだわりはない。走ればいい」って人であのスタイルがいやじゃなければ(好きじゃなくてもいい)買いの車である。
 
#個人的には、スタイルが嫌いである。
 #なぜか「びっちゅ」はかわいいスタイルをしているので、いい感じなんやけど、トランクがついただけでなぜぶちゃいくになるんだろう…
 #フロントバンパーの問題で、左右をもちょっと張らせればいいスタイルになる可能性があると思う。

走り:
 エンジンは、比較的ふけきれる。が、おそらく設定だろうとは思うのだが、キックダウンがあまり起こらないようである。
 マニュアル的にL、2nd、3ndと使ってやりエンジンがうるさいぐらいブン回してやると比較的軽快に走る。
 車重が軽いため出足はまぁまぁってところ。同じ理由でブレーキの効きもいい。
 70km/h以上の速度で、サスに大きな不安感を覚える。
 タイヤが細いせいかもしれないが、直進安定性が非常に落ちる。
 小回りが非常に効く。住宅街やUターンでは非常に威力を発揮するだろう。
 基本的に長距離ドライブは不可能に近い。体力勝負でなんとかするってなら別だが…
 シートの形状が"つるん"としているため、安定感に欠ける。
 後ろの乗りごごちは比較的マイルドで助手席よりいい感じである。
 後ろのシートも前とそんなに変わらない特性だが、天井の高さも前と変わらないので、足元以外は狭く感じない。
 前席が女の子の場合、もっと後席の足元のクリアランスも問題ないレベルに達すると思われる。
 
#これは内装評価かもしれない…

内装(車内):
 背が高くセンターメーターであり開放的である。反面、運転席が開放的過ぎ、ドアパネルなどの部品が薄っぺらく乗った瞬間に不安感を覚える。
 
#この不安感は普段乗っている車との差だろう。
 ちゃちさは隠せないが、収納が非常に多く便利さを感じる。価格を考えると「いい内装だ」と言えるだろう。

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