模型エンジンあれこれ
グローロータリーエンジン
(写真はOS 49-PI)
構造と機構
ロータリーエンジンは上の写真のように、ローター(三角おむすびレシプロエンジンのピストンにあたる部分)とローターハウジング(レシプロエンジンのシリンダーにあたる部分からなります。
1.図を左端から順に追って行くと、吸気口の真下の部分の小さな隙間が徐々に大きくなる様子が分かります。
この一辺だけを見るとこれが吸気の動作にあたります。
2.2段目も同じように左から追って行くと、1.で吸気された混合気が圧縮されるべく、大きくなった空間が徐々に狭くなって行く様子が分かります。
この動作が圧縮の動作です。
3.ここまでくると説明はもう要りませんね?次は圧縮された混合気に点火され爆発(膨張)の動作を行っています。
3段目の右2こまは膨張後排気の動作も行っております。
4.これでローターは完全に元の位置に戻ったことになります。この間にシャフトは3周しています。
一見3周で1サイクルのように錯覚しそうですが、3辺同時に動作しますので、ロータリーエンジンは1周で1サイクルの動作で運転します。
具体的に言うと、ある一辺で吸気を行っている際、もう1つの部分は圧縮、残りの1辺は膨張排気を行っているのです。
ロータリーエンジンはこのような特性のため、行程容積あたりの出力が大きく、また往復運動を行わないため(その機構がすべて回転運動)
振動が少ないのが特徴です。
長所ばかりではありません、常に吸気を行うせいか、燃費は大変悪く、ローターが平面で接触するため耐久性が悪いのが欠点です。