模型エンジンあれこれ

4サイクルエンジン


吸気・圧縮・膨張(爆発)・排気の4つの工程を経て、1つのサイクルで運転するところから、4ストロークサイクルエンジン(4サイクルエンジン)と呼ばれます。
自動車の世界では、ガソリンエンジンにせよディーゼルエンジンにせよこの4サイクルで運転するものがほとんどです。
現在模型界には、ガソリンとグローにそれぞれ4サイクルエンジンがありますが、その独特のサウンドが特徴で、たくさんのモデラーのかたがたに
愛用されており、最近ではGP10のような、エンジンカーにも4サイクル仕様が登場しています。

現在日本で一般的に流行している4サイクルエンジンは、OS、ENYA、SAITOより製造されている、2バルブ(排気用、吸気用)方式がほとんどで、
吸気時には吸気バルブが開き、排気時には排気バルブが開くという動作を、クランク軸上のカムにより行うものです。

上の写真は、オーストリアのHP社製 VT61で、それら一般的な4サイクルエンジンとは完全に異なる構造をしております。
その構造は、シリンダー上部に搭載されるロータリーバルブ(筒状で下面と側面に通じる穴が空いている)により、吸気時は、側面の穴が
吸気口へ向き、圧縮点火時には、点火プラグの方向にその穴が向きます。
そして排気時には、それが排気口のほうを向くといった具合に、クランク軸後部より接続回転する軸により、バルブが回転し運転する
という、大変珍しいタイプの4サイクルエンジンです。

またクランクケースはまるでバイクのエンジンのように上下分割方式になっております。

テスト運転では、まるで新聞配達のバイク(カブ)のようなサウンドで、結構力強く運転できました。