木の特性
平成14年9月12日作成


木の特徴
・種類により細かい特性が違う
・材料として使用できるようになるまで、時間と手間がかかる
・腐る
・天然材である・・・木材や石材のように自然にあるものをわずかな加工で整形した材料
・有機材料である
・日本で木造が発達した理由
・手に入りやすい(昔の話)
・加工しやすい
・豊富な種類がある
・燃える・・・
・人に特に日本人に優しい




日本で木造が発達した理由
日本は太古より水資源や土壌に恵まれ木材は比較的手に入りやすい建築材料でした。(昔の話)
木は加工が容易で、石などに比べても運搬しやすく整形も簡単に行なえたので、建築の材料として
普及したとされています。
種類も豊富で用途によって材料の使い分けなども適していたと思われます。

昔は自宅用の木材を生活圏内で調達できたり自宅の庭に将来の材料用として木を育てていたりしたそうです。
ちょうど木が建材といて使用できるまでに30年以上かかるので、生活環境の変化などのリズムと
あっていたみたいです

現在では、そのリズムも合わなくなり日本の木造住宅平均寿命は26年ほどとされています。
木が建材として成長するよりも早いペースで日本人の住宅建築は行なわれており、最近では環境破壊や
違法伐採などの問題も出てきています。




木材の硬さ
木は骨組みの材料のなかでは柔らかい部類に入ります。
しかし木も種類によって硬さが違ってきます。例えば広葉樹は一般的に硬いものが多く(ケヤキなど)
堅木(カタギ)とも言うらしい。
その硬さを生かして家具や床材などに使用されています。

一方針葉樹のほうは一般的に柔らかいものが多く建材としての種類も豊富です。
硬さだけを比較した場合できることなら硬い材料を使用した方が良いのですが、一般的に木造の構造材
として使用されているのは、針葉樹の松や栂(ツガ)などです。

その背景には、広葉樹は針葉樹に比べ成長が遅く材料として整形されるまで時間と手間がかかり高価なも
のになってしまう事が理由の一つだと思います。




木材の強度
木は生き物なので当然水分が含まれています。通常生木といわれる物は含水率が30%〜100%とされ
ております。
自然に乾燥をさせると空気中の湿度と均衡状態になり含水率がほぼ15%前後になります。
しかし自然にこの状態にさせるには、だいぶ時間がかかる為機械で乾燥させたり、普通の材料は含水率
20%前後のようです。
ちなみに含水率が30%以上の状態での強度は完全乾燥時の1/4以下になるとされています。




木の比重
杉0.38 ひのき0.41 まつ0.5前後 かし1.0前後

木材の比重は繊維密度に関係し、比重の大きい材料は繊維密度や重量が大きくなります。
その事から、一般的に針葉樹は小さく広葉樹は大きくなります。ひのきや樫はそんな理由で
丈夫とされています。




木材の燃焼
木材は可燃性の材料です。下記のような燃え方をします。
・80℃ぐらいから木材内部の水分が蒸発し始める。(白い煙)
・160℃で少量の可燃性ガスと蒸気の混合物が出始める(白と黄色い煙)
・250℃ぐらいから可燃ガスの発生が多くなり火を近づけると着火する。
・260℃ぐらいで可燃ガスが連続的に発生する。これを火災危険温度と言う。

木材に防火性を持たせるにはガスの発生を防ぎ着火を食い止めるためセメントなどの不燃物で被覆する。
その他には防火剤と言う薬を塗ったりもするらしい。
しかしある一定の大きさの木材は防火材としての一面も持っており一概に火災に弱いとも言えない部分が
ある。




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