荷重の種別
平成15年1月作成


荷重とは?
 荷重とは、建物にかかる様々な、力(ちから)の事を言います。
建築物の構造計算を行なう上で、荷重は無くてはならないものです。
一般的に荷重の種類は下記のようになります。

構造計算では、それらの荷重(力)に対して、建物が持ちこたえられるかを検討します。


荷重の種類
固定荷重 建物の自重の事で、使っている材料によって異なる
積載荷重 主に人や荷物、家具など建物の用途に応じて変わってくる
風圧 その名とおり風のこと地域によって強さが違う
土圧 地面に埋まっているもしくは土がかぶっている部分に働く、主に基礎など
水圧 主に地下水などの水位が高いところの場合関係してくる
地震力 そのまんま、重要
積雪 雪の事、地域によって異なる、寒い地方では重要




 



荷重には大きく分けて2つのタイプがあります。
長期荷重と短期荷重です。

長期荷重とは、その名の通り長期間かかる力の事をいいます。
種類としては、固定荷重・積載荷重・積雪荷重・土圧・水圧などです。
建物として、長期荷重に耐えられなければ、徐々に建物の形状が変形・倒壊して行くことになります。

短期荷重とは、瞬間的にかかる力の事を言い、突発性のものを言います。
種類としては、風圧・地震力・積雪です。
ちなみに積雪荷重は、長期荷重の積雪荷重とはちがく、あまり雪の積もらない地域に関連してきます。
それと、力的には短期荷重のほうが大きい事になっています。
どうしてかというと、普段かかっている力(長期荷重)にプラスして風や地震などの負担が増えるからです。

その他に、短期荷重の計算時には、風圧と地震力は同時に作用しないものとなっています。
それは、地震と強風(台風など)が同時に起きることが、考えにくいからです。




別の話になりますが、昨年のアメリカの同時多発テロのツインタワーの場合、ニューヨークは日本と
はちがい、自身が起きない地域です。その為、建築物に対しての耐震力は日本の建物より低く設計
されています。

しかし、今回の倒壊は決して構造的に弱かったのではなく、この世の殆どの建物は、ジェット機が
突っ込んで来ても耐えられるようには、なって居なかったからです。
実際、事故後すぐには倒壊は起きていなく、火災による構造体の劣化が主な原因らしいです。

日本でも同じように阪神大震災の場合も、計算外、もしくは計画外の自体が起きると建物は、
倒壊してしまいます。

そのような不慮名事故や災害が有る度にさらに強い建物が出来上がって生きます。
ですので、そのような不幸でお亡くなりになった人たちのおかげで、建築物をよりよいものとする
ことが出来ます。

近い将来、兵器にも耐え、あらゆる災害から生命を守る建物が出来ると思います。

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