2B(2馬力)ロワーケース分解(インペラ交換)の仕方


分解した全部品です。インペラは破損しており羽が全てありません。(周辺の黒いのが破損した羽です)



写真中央のドライブシャフトの下には順にピニオンギヤ・シム(ワッシャ)・サークリップ・プロペラシャフトと
並んでますが撮影時の配置ミスで実際はピニオンギヤとシムの位置が逆になり
ドライブシャフトの下はシム(ワッシャ)・ピニオンギヤ・サークリップ・プロペラシャフトの順になります。
1枚上の最初の写真も同じ箇所で配置ミスがあります。

ロワーケースを本体から外すには写真右上のステンレス板右の6ミリボルトと
写真中央右上の6ミリボルトの2本を外し下へ引き抜くだけです。


ドライブシャフトの太さが途中で異なっています。
この写真も配置ミスでインペラとステンレス板の位置が本来は逆です。
ステンレス板の下にインペラとインペラキーがあるのが正常です。
ただし、大半の船外機のインペラの位置はこの写真と同じです。

ポンプカバーの中にはオイルシールが入っており、この内径がドライブシャフトの
細い側の径に合わせてあるため通常の船外機のようにポンプカバーだけ上に
引き上げようとするドライブシャフトの太い径のところで引っかかってしまい
途中までしか上がらず抜くことは出来ません。


 

ポンプケースはこの位置で引っかかってしまい上へ抜けません(インペラキーの穴の位置参考)
ポンプケースは下へ抜くしかありません。



分解方法

ギヤオイルを抜いた後、プロペラシャフトのオイルシールハウジングを止めている
6ミリのボルト2本を外しマイナスドライバーとハンマー等を使ってオイルシールハウジングを
取り外します。ギヤオイルの交換方は他のページを参照して下さい。


ドライブシャフトを抜くためにドライブシャフト先端にあるサークリップを取り外します。



手で持っているのが取り外したサークリップです。


サークリップを外すとこのような状態です。


ポンプケースの取り付けボルトを外しドライブシャフトを少し抜くとピニオンギヤが外れます。


ドライブシャフトを少し引き上げピニオンギヤを抜いたところです。
ピニオンギヤの右が抜け止めのサークリップ
写真では分かり難いのですがドライブシャフトの先端にはシム(ワッシャ)がまだ残っています。


1枚目と2枚目の写真では撮影時に配置ミスがありましたが、
この写真が正式な部品配置です。シム(ワッシャ)・ピニオンギヤ・サークリップの順番です。
ドライブシャフトを少し引き抜き、ピニオンギヤを外すと簡単にプロペラシャフトを
抜くことが出来ます。ドライブシャフトには前進ギヤが付いてます。
前進ギヤは簡単に抜けます。




ウォーターポンプです。先程も説明しましたが、通常の船外機は手で持っているステンレス板と
ポンプカバーの間にインペラがあり、ポンプカバーがポンプケースとなっていますが
この機種はステンレス板の下がポンプケースとなりインペラが入っています。

インペラの点検は重要な事だけに何故こんなに分解し難い設計にしたのか不思議です。









ドライブシャフトは右回転ですので、インペラ装着時は写真のように必ず羽を右回転させて
装着してください。またポンプケース内部には初期磨耗防止のため、グリスを塗って下さい。
インペラ内径及びインペラキーにはグリスを塗らないで下さい。



上下のステンレスはインペラの回転で多少磨耗していますが、この程度ならまだ使用出来ます。
極端に段差があれば交換が必要です。

組み付けは分解の逆の順序となります。ドライブシャフト先端とウォーターチューブ先端には
耐水グリスを塗って下さい。(他のページ参照)ギヤオイルの注入もお忘れなく。