寝台特急あけぼの

　ついに『あけぼの』おまえもか。
　今年（２０１４年）３月のダイヤ改正で、『あけぼの』が定期列車から外れてしまった。

　東北のローカル私鉄の撮り鉄には使い勝手のいい列車だった。
　由利高原鉄道で書いたとおり、羽後本荘から始発列車に十分間に合うし、鷹ノ巣では秋田内陸縦貫鉄道の２番列車、大鰐温泉では弘南鉄道のラッセル車にもなんとか間に合う。少し前だったら、大館から小坂鉄道という手もあった。
　今は神戸に居を構えているのだから、同じ羽越本線ルートの『日本海』が使いやすかったはずなのだが、東京の家に帰るついでや出張にひっかけていたので、『あけぼの』に乗車する機会のほうが、はるかに多かったのである。

　かように『あけぼの』は「乗り鉄」ばかりで、本格的な「撮り鉄」をしないまま終わってしまったのが少々心残りだ。
　唯一の走行写真は、１９７７年４月に赤羽～川口（たぶん）で撮った『あけぼの』らしき列車くらい。らしきというのは、撮影の記録をちゃんと残しておらず、また当時はヘッドマークも省かれていた時期でもあり、確証がないのである。そのころのＥＦ６５牽引の２０系客車と言ったら、『あけぼの』しかなかったと思うのだけど・・・。
　列車がずいぶん遠いが、これでもかなりトリミングしている。直後の写真は下り列車が被っているので、このタイミングで撮らざるを得なかったわけだ。